英語でコミュニケーションするということは、
「頭の中の絵(イメージ)を、英語の音または文字で、英語の単語を使って、英語の語順で、お互いに送り合う」ことを意味します。

このことは、英語を母語としない我々日本人が「英語を使える」ものにしようとすれば、次の練習を積むことが必須なことを示唆しています。
‘の中の絵(イメージ)を「英語の語順」に合う方法で上手に整理すること。即ち「誰が、誰に、何をしているか」、そして「どこで」「いつ」「なぜ」「どうやって」を意識的に意識すること。
△海粒─淵ぅ瓠璽検砲鬚い舛い粗本語に訳さないこと。
1儻譴糧音をチャンと身につけること。
け儻譴涼姥譴鮨箸砲弔韻襪海函
ケ儻譴慮貊腓亡靴譴襪海函

昨日から再開した本シリーズは英字新聞を題材にした「頭の中の絵(イメージ)」「英語の単語」「英語の語順」の解説です。話題は、昨日の続きで、中国の人権活動家の逃亡についてです。

見出し: Flight of Chinese Rights Lawyer Thrills Dissidents
第1段落:The improbable escape of a blind dissident from government detention — aided by a network of activists who helped him evade security forces for days — is emboldening China’s often beleaguered human rights community, even as the authorities have begun rounding up those they suspect helped him flee.
(The New York Times 電子版: Saturday, April 28, 2012)


見出し:
[英語の単語]
flight:「飛ぶこと(fly の名詞形)」と「敗走、脱出、逃避(flee の名詞形)」の2つの意味があります。ここでは後者。
rights lawyer:人権派弁護士
thrill :をわくわくさせる
dissident:意見の違う人、反体制派の人

[英語の語順]
Flight of Chinese Rights Lawyer Thrills Dissidents:見出しですが、普通の文のようにキチンと主語・動詞・目的語が表示されています。但し動詞の現在形は過去を意味します。

Flight of Chinese Rights Lawyer :「人権派弁護士の逃亡
Thrills :「わくわくさせた」
Dissidents:「反体制派の人々

第1段落:
[英語の単語]
improbable:ありそうもない、起こりそうもない
detention:引き止めること、留置、拘留
evade:を回避する、をのがれる
security forces:治安部隊
embolden:を勇気づける
beleaguer:を包囲する、を悩まし続ける
round up:ここでは「をいっせいに検挙する」の意

[英語の語順]
英語では、通例最初の言葉から動詞の前までが主語になります。ここでは「The improbable escape of a blind dissident from government detention」が主語で(そして日本語の「は」「が」が対応します)、「is emboldening」が動詞。動詞の直後に前置詞がない場合には、その語句は動詞の目的語の役割を果たし、日本語の「を」「に」が対応します。

The improbable escape of a blind dissident from government detention:主語の部分は次のような構成になっています。

The improbable escape of a blind dissident:「1人の盲目の反体制派の起こりそうにない逃亡は」

次に「from」と「前置詞」が来ていますので、ここからは「情報の追加」になります。「後ろからの情報の追加」は通常「前置詞」「関係代名詞」「現在分詞」「過去分詞」で始まりますが、接続詞で始まることもあります。「前置詞」で「後ろからの情報の追加」が始まる場合は「of」を除いて、次の「前置詞」「関係代名詞」「現在分詞」「過去分詞」までが一塊の情報となります。そして原則として直前の語句を修飾します。その意味で日本語と逆の語順になります。

from government detention:「(その逃亡は)政府の拘留からのもの」

— aided by a network of activists who helped him evade security forces for days —:挿入句ですが構成は次の通り。

aided by a network of activists:「(その逃亡は)活動家たちのネットワークによって助けられた」

who helped him evade security forces:「(その活動家たちは)彼が治安部隊を回避するのを助けた」(help+人+動詞の原形の形に注意)

for days:「何日も」

is emboldening China’s often beleaguered human rights community:動詞+目的語です。「中国のしばしば包囲される人権派共同体を勇気づけている」

, even as the authorities have begun rounding up those they suspect helped him flee.:カンマがあり、ここから新しい情報の始まりです。「even as」は「・・・の時でさえ」のイメージになります。

even as the authorities have begun rounding up those:「当局が人々をいっせいに検挙しはじめた時でさえ」

they suspect helped him flee:「当局は彼を逃がしたと疑っている」(直前のthoseを修飾)

以上をどのような日本語に置き直すかは、日本語の問題であって、英語の問題ではありません。英語の流れで絵(イメージ)がきちんと浮かんでくれば、それでよいと考えて下さい(というより、それでイメージがきちんと浮かんで来るように練習する必要があります)。日本語と英語では、上記でもお分かりの通り、語順が基本的に逆ですので、この流れに逆らって日本語を介在させると、読む場合はスピードが落ち、聞く場合にはスピードについていけません。しゃべる場合には、大抵の場合、日本語に対応する語句が直ぐには見つからないので(語彙のレベルが日本語と英語では格段の差があります)黙ってしまうことになります。しゃべる場合には日本語で認識してから英語に直すのではなく、頭の中の絵(イメージ)をよく見て、英語の語順で、直接、自分が使える語彙を使うと旨く行きます。