著者は、英語でコミュニケーションするということを、
「頭の中の絵(イメージ)を、英語の音または文字で、英語の単語を使って、英語の語順で、お互いに送り合うこと」と捉えています。

この捉え方が的を射ているとすれば、英語を母語としない我々日本人が「英語を使える」ものにしようとすれば、次の練習を積むことが必須なことを示唆しています。
頭の中の絵(イメージ)を「英語の語順」に合う方法で上手に整理すること。即ち「誰が、誰に、何をしているか」、そして「どこで」「いつ」「なぜ」「どうやって」を意識的に意識すること。頭の中の絵(イメージ)をよく見ると、大抵の場合「伝わる」英語が喋れるということが長年の授業から確信を持って言えます。
この絵(イメージ)をいちいち日本語に訳さないこと。
英語の発音をチャンと身につけること。
英語の単語を身につけること。
英語の語順に慣れること。

本シリーズは英字新聞の記事を題材にした「‘の中の絵(イメージ)」「け儻譴涼姥譟廖岫ケ儻譴慮貊隋廚硫鮴發任后については、本ブログの「音の英文法」を参照下さい。そして一度は発音指導を受けることをお勧めします△砲弔い討蓮屬海譴鮠錣飽媼韻垢襪海函廖峇靴譴襪海函廚大切ですが、最初のうちは、どうしても日本語が先に浮かぶと思います。その場合は、その日本語を、もう一度「絵(イメージ)」に転換し、その「絵(イメージ)」をよく見て発話することをお勧めします。英語上達の鍵(特に『しゃべる』場合)は「日本語を介在させない」ということに凝縮されると思っています。

今回の話題は、「不発弾の処理」についてです。

見出し:WWII-era shells readied for disposal
10,000 Hamamatsu residents, 7,100 more in Kobe evacuated so GSDF squads can remove ordnance
第1段落:Residents evacuated a swath of the city of Hamamatsu, Shizuoka Prefecture, and Higashinada Ward in Kobe on Sunday morning as military explosives experts prepared to move two World War II-era artillery shells.
第2段落:Around 10,000 Hamamatsu residents were forced to evacuate and rail and road traffic near the site of the latest find, a 860-kg shell, had to be halted. The dud was apparently fired by a U.S. Navy ship toward the end of the war, the municipal government said in a statement.
(The Japan Times 電子版: Monday, February 18, 2013)


見出し
[英語の単語]
WWII:World War IIの略。固有名詞扱いですので無冠詞で使われます。「Second World War」の場合には「the」が必要です。
era:時代、時期
shell:貝殻、爆弾
ready:動詞では「を用意・準備する」の意。「prepare」でも同じ。
disposal:処理、始末、売却
resident:居住者
evacuate:を避難させる、避難する
GSDF:Ground Self Defence Force。陸上自衛隊
squad:分隊、班、チーム
ordnance:砲、兵器

[英語の語順]
WWII-era shells readied for disposal:英語では、原則として、最初の言葉から動詞までが主語で日本語の「は」「が」が対応します。そして動詞の直後に前置詞がなければ、その語句は目的語の役割を果たし、日本語の「を」「に」が対応しますが、ここではキチンとした「主語+動詞」はなく「WWII-era shells」=「readied for disposal」の構造になっています。「第二次世界大戦時代の爆弾たちが準備させらされた、処理に向かって」(注:その場で爆発させることなく、海岸まで運んだ後で爆発処理されたようです)

10,000 Hamamatsu residents, 7,100 more in Kobe evacuated :「1万人の浜松の居住者たちと、更に神戸の7100人が避難した」(注:不発弾は2か所で発見されました)

so GSDF squads can remove ordnance:「陸上自衛隊の分隊たちが兵器を動かせるように」(「so」は「・・・するように、・・・するために」の意の接続詞として使われています)。「can」と現在形になっているのは、このニュースが書かれた時点では未だ移動が終わっていなかったからです。

第1段落:
[英語の単語]
swath:ここでは「(特定の)地域」の意。
explosive:爆発物
artillery:大砲

[英語の語順]
Residents evacuated a swath of the city of Hamamatsu, Shizuoka Prefecture, and Higashinada Ward in Kobe on Sunday morning:「居住者たち 静岡県浜松市と神戸の東灘区のある特定の区域避難した、日曜日の朝に」(「特定の日の朝に」という時には「in」ではなく「on」が使われます。また「・・・市」という場合には「the city of …」の表現になることに留意)。

as military explosives experts prepared :「as」は、ここでは前に述べたことの背景・理由を説明しています。:「軍用の爆発物の専門家たちが準備したので」

次に「to」と「前置詞」が来ていますので、ここからは「情報の追加」になります(不定詞の場合も同じ)。「情報の追加」は通常「前置詞」「関係代名詞」「現在分詞」「過去分詞」で始まりますが、「接続詞」で始まることもあります。
(1)「前置詞」で「情報の追加」が始まる場合は「of」を除いて、次の「前置詞」「関係代名詞」「現在分詞」「過去分詞」までが一塊の情報となります。
(2)しゃべる時には、この一塊の情報ごとに区切って話すと「絵(イメージ)」が伝わりやすいです。
(3)「前置詞によって追加された一塊の情報」は、イメージとしてはその前置詞より前の語句を修飾することになります。結果として日本語と英語の語順が逆になります。
(4)どの語句を修飾すると理解するかは文脈によります。


to move two World War II-era artillery shells.:「2つの第二次世界大戦時代の大砲の爆弾たちを動かすために」(注:不発弾は2か所で発見されました)

第2段落:
[英語の単語]
halt:ここでは「を中止・中断・停止させる」の意。
dud:不発弾

[英語の語順]
Around 10,000 Hamamatsu residents were forced:「約1万人の浜松の居住者たち 強いられた」

to evacuate :「避難するのを」

and rail and road traffic near the site of the latest find, a 860-kg shell, had to be halted. :「そして、最新の発見即ち860キロの爆弾の近くの場所にある鉄道と道路は中止されなければならなかった」(「near the site of the latest find」は「rail and road traffic」を修飾)

The dud was apparently fired:「その不発弾明らかに撃ちこまれた」

by a U.S. Navy ship:「米国の海軍の船によって」

toward the end of the war:「戦争末期に向かって」

, the municipal government said:「と浜松市役所は言った、」

in a statement.:「声明の中で」

以上をどのような日本語に置き直すかは、日本語の問題であって、英語の問題ではありません。英語の流れで絵(イメージ)がきちんと浮かんでくれば、それでよいのです。日本語と英語では語順・イメージを伝える順番が逆ですので(上記で確かめてみて下さい。全て後ろから前を修飾しています)、この流れに逆らって日本語を介在させると、読む場合はスピードが落ち、聞く場合にはスピードについていけません。しゃべる場合には、大抵の場合、日本語に対応する語句が直ぐには見つからないので(語彙のレベルが日本語と英語では格段の差があります)黙ってしまうことになります。しゃべる場合には日本語で認識してから英語に直すのではなく、頭の中の絵(イメージ)をよく見て、英語の語順で、自分が使える語彙を直接使うと旨く行きます。