著者は、英語でコミュニケーションするということを、
「頭の中の絵(イメージ)を、英語の音または文字で、英語の単語を使って、英語の語順で、お互いに送り合うこと」と捉えています。

この捉え方が的を射ているとすれば、英語を母語としない我々日本人が「英語を使える」ものにしようとすれば、次の練習を積むことが必須なことを示唆しています。
頭の中の絵(イメージ)を「英語の語順」に合う方法で上手に整理すること。即ち「誰が、誰に、何をしているか」、そして「どこで」「いつ」「なぜ」「どうやって」を意識的に意識すること。頭の中の絵(イメージ)をよく見ると、大抵の場合「伝わる」英語が喋れるということが長年の授業から確信を持って言えます。
この絵(イメージ)をいちいち日本語に訳さないこと。
英語の発音をチャンと身につけること。
英語の単語を身につけること。
英語の語順に慣れること。

本シリーズは主として日本の英字新聞の記事を題材にした「‘の中の絵(イメージ)」「け儻譴涼姥譟廖岫ケ儻譴慮貊隋廚硫鮴發任后米本の英字新聞を題材としているのは、我々はその記事のことを知っているので頭の中にイメージを描き易いからです)。については、本ブログの「音の英文法」を参照下さい。そして一度は発音指導を受けることをお勧めします△砲弔い討蓮屬海譴鮠錣飽媼韻垢襪海函廖峇靴譴襪海函廚大切ですが、最初のうちは、どうしても日本語が先に浮かぶと思います。その場合は、その日本語を、もう一度「絵(イメージ)」に転換し、その「絵(イメージ)」をよく見て発話することをお勧めします。英語上達の鍵(特に『しゃべる』場合)は「日本語を介在させない」ということに凝縮される と思っています。

今回の話題は、「肉食の恐竜が長崎に住んでいた」についてです。

見出し:Meat-eating dinos lived in Nagasaki
第1段落:Two fossilized tooth fragments from a prehistoric carnivore were found in a layer of ground about 84 million years old on the Nagasaki Peninsula, officials said Monday.
第2段落:The fossils are believed to be from a dinosaur that was more than 7 meters long, although it is difficult to identify the species from just the fragments, officials at the Fukui Prefectural Dinosaur Museum and the Nagasaki city board of education said.
(The Japan Times 電子版: Tuesday, July 8, 2013)


見出し
[英語の単語]
dino:発音は [dainou]。dinosaur(恐竜)のこと。

[英語の語順]
Meat-eating dinos lived:英語では、原則として、最初の言葉から動詞までが主語で、日本語の「は」「が」が対応します。そして動詞の直後に前置詞がなければ、その語句は目的語の役割を果たし、日本語の「を」「に」が対応します。動詞が「be動詞」の場合には「A=B」の関係になります(Bは補語)。「肉を食べる恐竜が住んでいた」

次に「in」と「前置詞」が来ていますので、ここからは「情報の追加」になります。「情報の追加」は通常「前置詞」「関係代名詞」「現在分詞」「過去分詞」で始まりますが、「接続詞」で始まることもあります。
(1)「前置詞」で「情報の追加」が始まる場合は「of」を除いて、次の「前置詞」「関係代名詞」「現在分詞」「過去分詞」までが一塊の情報となります。
(2)しゃべる時には、この一塊の情報ごとに区切って話すと「絵(イメージ)」が伝わりやすいです。
(3)「前置詞によって追加された一塊の情報」は、イメージとしてはその前置詞より前の語句を修飾することになります。結果として日本語と英語の語順が逆になります。
(4)どの語句を修飾すると理解するかは文脈によります。


in Nagasaki:「長崎の中で」

第1段落:
[英語の単語]
fossilize:を化石化する
fragment:破片
prehistoric:有史以前の
carnivore:肉食性の哺乳類
layer:層

[英語の語順]
Two fossilized tooth fragments from a prehistoric carnivore were found:「有史以前の肉食性の哺乳類からの2つの化石化された歯の破片が見つかった」

in a layer of ground:「地層の中で」

about 84 million years old:「約8400万年前の」(直前のa layer of groundを修飾)

on the Nagasaki Peninsula:「長崎半島にある」(直前のa layer of ground about 84 million years oldを修飾)。「peninsula」は「pen-(ほとんど)+-insula=isle(島)」で構成されており、場所を表す場合「島」のイメージから「island」と同じように「on」が選択されます。

, officials said Monday.:「と、月曜日に当局者たちが発表した」

第2段落:
[英語の単語]
fossil:化石
identify:誰・何であるか分かる。ここでは「determine」でも可。
species:種
board of education:教育委員会

[英語の語順]
The fossils are believed:「その化石たちは考えられている」

to be from a dinosaur:「to」は「指差すイメージ」の言葉です。「1匹の恐竜からのものであると」

that was more than 7 meters long:「7メートル以上の長さがあった」(直前のa dinosaurを修飾)

, although it is difficult to identify the species from just the fragments:「しかしながら、その破片たちからだけではその種を突きとめるのは難しい」

, officials at the Fukui Prefectural Dinosaur Museum and the Nagasaki city board of education said.:「と、福井県恐竜博物館と長崎市教育委員会の当局者は言った」

以上をどのような日本語に置き直すかは、日本語の問題であって、英語の問題ではありません。英語の流れで絵(イメージ)がきちんと浮かんでくれば、それでよいのです。日本語と英語では語順・イメージを伝える順番が逆ですので、この流れに逆らって日本語を介在させると、読む場合はスピードが落ち、聞く場合にはスピードについていけません。しゃべる場合には、大抵の場合、日本語に対応する語句が直ぐには見つからないので(語彙のレベルが日本語と英語では格段の差があります)黙ってしまうことになります。しゃべる場合には日本語で認識してから英語に直すのではなく、頭の中の絵(イメージ)をよく見て、英語の語順で、自分が使える語彙を直接使うと旨く行きます。