[61] プロフェッショナル

日本語では「(ゴルフの)プロ・アマ大会」とか「彼は経理のプロだ」というような使われ方をします。

英語の「プロフェッショナル(professional)」は、その名詞形(profession)が「職業」を意味するように(「What is his profession?」は「彼の職業は何ですか?」)、「知的職業に従事している、専門職の、職業的な、職業上の」が主な使われ方です。勿論「くろうとの、プロの」の意もあります。
Internet users have immediate access to professional advice regarding their personal problems.:インターネットユーザーは自分の個人の問題に関してもすぐに専門家のアドバイスが得られる。
a professional painter:本職の画家

本来の「アマ」と「プロ」との区別は前者が「楽しみ」でやるのに対し、後者はそれで生活するところにありますので「経理」はそれそのものが「仕事」ですので「an expert on accounting」のような表現の方がよいでしょう。「公認会計士」は「Certified Public Accountant(CPA)」。

[62] ボード

日本語で「ボード」は「板」を意味します。

英語の「ボード(board)」の語源は古期英語の「bord」で「厚板、テーブル、舷側」を意味しました。現在では「板」「(特定の目的のための)板、・・・台」「(下宿・ホテルでの)食事」「役員会、取締役会」「ボール紙(card board)」「船側」「回路基盤、配電盤」「(米)入学試験」等多様な使われ方をしますが、全て語源のイメージを引きずっています。「(下宿・ホテルでの)食事」「役員会、取締役会」は夫々「テーブルに座る」イメージからでしょうか。
a floor board:床板
a cutting board:まな板
Board and Lodging:食事付き下宿
a board of directors:取締役会
college board:大学入学試験

以上で本シリーズを終えることにしますが、最後に本シリーズの趣旨を再掲載しておきます。

今、河口鴻三著「和製英語が役に立つ」(文春新書)を読んでいます。表題だけ読んだ時は「何を変なことを言っているのだ」と思いましたが、折り返しに『本来の英語とは違う「和製英語」や、すっかり日本語化した英語の中にこそ、実は英語上達の大きな手がかりがある。日本語として多くの人が知っている英単語が、ネイテイヴの世界では実際にどう使われているのか。それを掘り下げていけば意外な事実が次々と飛び出し、玉手箱のような世界が広がって、知らないうちに英語力がついてしまうのだ』とあるのを見て、「ある意味で」納得しました。

「ある意味で」というのは、和製英語は既に我々がニュアンスまで知っている単語ですので耳で聞いたり、目で見たときに自然と映像化されるからです。「聞く」「しゃべる」は頭の中の絵を映像化したり、映像化したものを音で相手に伝えるプロセスですから、既に日本語と同じ質の高いレベルで映像化できるということは強い武器になります。

但し、
(1)発音を英語風に修正すること(例えば「ウルトラマン」の「ウルトラ」は「アルトラ」に近い)
(2)和製英語の持つニュアンスと英語そのものが持つニュアンスは重なっている部分もあり、重なっていない部分もあるので、それをすり合わせておくこと
が前提になります。この前提こそが「それを掘り下げていけば意外な事実が次々と飛び出し、玉手箱のような世界が広がって、知らないうちに英語力がついてしまうのだ」ということです。