今本ブログでは前置詞を取り上げています。「of」を除いた前置詞は「ある一つのイメージ(とその展開)」で説明が可能です(一種の演繹法)。ところが「A of B」については「A がB から出ると同時に B に帰属して」(E Gate)だけでは全てをカバーするのが難しく感じました。そこで発想を変えて帰納法的に英英辞書の説明を見て見たいと思います。

ジーニアス英和大辞典によれば『of の原義は「離れて、・・・から離れて」。そこから根源・所属の意が生じ、さらに分離・所属から部分の意を、原因・理由から関連の意を表すようになった。現在では特定の連語関係を除いては分離・根源はfrom、関連はaboutに取って代わられつつあり、ofはもっぱら所属・部分の用法に限られる傾向にある』ようですので、辞書の例文で「of/from」や「of/about」のような表示がある場合には、このような背景があると思って下さい。

1. belonging to somebody; relating to somebody (誰かに帰属して;誰かに関連して)
a friend of mine (mine = 私のもの=私の友だち達に帰属している1人の友だち⇒私の友だちの1人)
Can’t you throw out that old bike of Tommy’s? (トミーの物に帰属しているあの古いバイクを捨ててくれませんか⇒トミーのあの古いバイクを捨ててくれませんか)
the love of a mother for her child (自分の子どもに向けてのお母さんに帰属している愛⇒自分の子どもに向けてのお母さんの愛)
the role of the teacher (その先生に帰属している役割⇒その先生の役割)
the paintings of Monet (モネに帰属している絵画全部⇒モネの全絵画)⇒「モネが描いた1枚の絵」ならば「a painting by Monet」
2. belonging to something; being part of something; relating to something(何かに帰属して;何かの一部である:何かに関連して)
the lid of the box (その箱の一部としての蓋⇒その箱の蓋)
the director of the company (その会社の機能の一部としての指導者⇒その会社の指導者)
a member of the team (そのチームの一員)
the result of the debate (そのデイベートに帰属する結果⇒そのデイベートの結果)
以上は英和辞書では「帰属」の範疇で説明されています。

3. coming from a particular background or living in a place (特定の経歴・学歴出身の、或いはある場所に住んでいる)⇒英和辞書では「出所」の範疇で説明されています。
a woman of Italian descent (イタリア人の家系の1人の婦人)
the people of Wales (ウエールスに住んでいる人々⇒ウエールスの人)
4. concerning or showing somebody/something (誰か・何かに関係した、誰か・何かを表している)
a story of passion (情熱に関係した物語⇒情熱の物語)
a photo of my dog (私の犬を表している写真⇒私の犬の写真)
a map of India (インドを表している地図⇒インドの地図)
5. used to say what somebody/something is, consists of, or contains (誰か・何かが何であるか、誰か・何かが何で成り立っているか、或いは誰か・何かが何を含んでいるかを言うのに使われる)
the city of Dublin (ダブリンという市⇒ダブリン市)⇒「・・・市」という場合、日本人の多くが「Kobe city」といいますが、英語では「the city of Kobe」です。但し「ニューヨーク市」だけは例外てきに「New York City」も使われているようです(the City of New York表記もあります)。
the issue of housing (住宅という問題⇒住宅問題)
a crowd of people (人々で成り立っている1群衆⇒1群衆)⇒「一万の群衆・観衆」なら「a crowd of 10,000 people」。
a glass of milk (ミルクを含んでいる1つのグラス⇒1杯のミルク)
6. used with measurements and expressions of time, age, etc (計量、或いは時・年令を表す時に使われる)
2 kilos of potatoes (2キロのポテト)
an increase of 2 % (2%の増加)
a girl of 12 (12歳の女の子)
the fourth of July (7月の4日)
the year of his birth (彼の誕生の年⇒彼が生まれた年)
7. used to show somebody/something belongs to a group, often after some, a few, etc (しばしばsome of, a few of の形で誰か・何かがあるグループに所属していることを表すのに使われる)
some of his friends (彼の友だちの何人か)
a few of the problems (その問題全部の中の数少ないいくつか)
the most famous of all the stars (全ての星の中で最も有名な)
8. used to show the position of something/somebody in space or time (誰か・何かの空間・時間の位置を表すのに使われる)
just north of Detroit (デトロイトの丁度北)
at the time of the revolution (その革命の時に)
at a quarter of eleven tonight (今夜の10時45分に)⇒「at 10:45 tonight」という言い方もあります。
9. used after nouns from verbs. The noun after “of” can be either the object or the subject of the action (動詞から作られた名詞の後で使われる。“of”の後の名詞は動作の目的語乃至は主語となる)
the arrival of the police (=they arrive) (警察の到着⇒警察が到着)
criticism of the police (=they are criticized)(警察の批判⇒警察が批判される)
fear of the dark (暗さの恐怖⇒暗さを恐れる)
the howling of the wind(風のひゅーひゅーする音⇒風がひゅーひゅー音を立てる)

10. used after some verbs before mentioning somebody/something involved in the action (その動詞の動作に関係する誰か・何かについて述べる前に、ある種の動詞の後で使われる)
to rob/deprive somebody of something (誰かから何かをはぎ取る)
He was cleared of all blame. (彼は全ての非難から解放された)
Think of a number, any number. (どの数でもよいので数を1つ思って下さい)
11. used after some adjectives before mentioning somebody/something that a feeling relates to (1つの感情が関係する誰か・何かのことを述べる前に、ある種の形容詞の後で使われる)
to be ashamed/proud of something (何かを恥ずかしく・誇りに思う)
英和辞書では、10/11 は行為・感情の出所を「of」で表していると説明されることが多いようです。10/11 はある種の動詞・形容詞と密接につながっていますので「成句」として覚えるのが実際的でしょう。

12. used to give your opinion of somebody’s behavior (誰かの振舞いについて意見を述べるのに使われる)
It was kind of you to offer. (あなたが申し入れしてくれて親切でした)
英和辞書では、kindの出所を「of」で表している(即ちbe kind の主語を表している)と説明されています。これも「It is/was kind of you to …」の形で覚えるのが実際的でしょう。

13. used when one noun describes a second one (1つの名詞が次の名詞を評する時に使われる)
Where’s that idiot of a boy? (私がバカだと思っているその男の子はどこいいますか⇒あのバカの男の子はどこにいますか)⇒Where’s that fool boy?というのと同じです。