2個の名詞が接続詞あるいは前置詞で密接に結合されて、共同、双対、対照、連続などの意味をあらわすときには冠詞をはぶく。
Can you eat with knife and fork? (君はナイフとフォークで食事ができるか)
pipe in mouth(パイプを口にくわえて)
arm in arm (腕を組んで)
They live from hand to mouth. (彼らはその日暮らしだ)
アガサ・クリステイの And Then There Were Noneにも “revolver in hand” という表現が出て来て補筆の中で解説しましたが、共同、双対、対照、連続などの意味をあらわすときには「具体的な物」というより「その名詞の持つ機能」が全面に出てくるからだと思います。その意味では “go to school”(学校に行く)や “go to church” と同じです。
次に掲げるような名詞が具体物をあらわさず、前置詞と結合して抽象概念をあらわす場合には冠詞をはぶく。
Is your father at home? (おとうさんはご在宅ですか)
The students are now at school. (生徒はただ今授業中)
go to market(買い物に行く)
by train (汽車で)
My brothers are still in bed. (兄弟たちはまだ寝ています)
動詞がその目的語である名詞と合して1個の動詞的概念をあらわす場合には、その名詞に冠詞をはぶく。
Exercise does one good. (運動は身体のためになる)
Too much wine will do you harm. (酒を飲み過ぎるとからだに悪いぞ)
譲歩節を導く “though” “as” などの接続詞を後ろへまわし名詞を先頭に出す場合には、その名詞は冠詞をはぶく。
Warrior though he was, he could not bear the pain. (さすがの勇士も苦痛を忍びかねた)
“What kind of doctor is he?” は「何科の医者か?」、“What kind of a doctor is he?” は「彼はどんな風な医者か?」
笑い話を1つ:“What kind of doctor are you?” “I’m a Doctor of Philosophy.”(私は博士号所有者です)