「miss」は「打ちそこなう、捕らえそこなう、的を外す」等の意ですが英単語で「-miss-」を含む語は「送る」イメージを持っています。前者は古英語「missan(的をあてそこなう)」、後者はラテン語「mittere(送る)」が語源なのです(「-miss-」はこの動詞の過去分詞形から)。接頭語の「mis-」は「誤った、悪い」「無、不」の意味を付加する接頭語です。

ここでは「送る」イメージを持つ「-miss-」を含む語のいくつかを見て行きます。

「missile」は『「miss」+「-ile」』(「-ile」は「・・・に関する、・・・できる」の意を付与する接尾語)で「送ることが出来る」⇒「送りやすい」⇒「投げやすい」イメージから作られた比較的新しい言葉です(初出は17世紀ですから当初は「飛び道具」を意味したものと思います)。

「ミッション・インポシブル」「ミッションスクール」の「mission」は「miss」に「動作・状態を表す抽象名詞を作る語尾である「-sion」がついたもので「ある使命を持って送られること」が原義。「使節団」「伝道」「任務」の意。「missionary」は「宣教師」。この「ある使命を持って送られること」のニュアンスを持った単語に次のようなものがあります。
「admission」は「その方向に(ある使命を持って)送られること」⇒「入れること」「入場・入学等の許可」。
「commission」は「共に(ある使命を持って)送られること」⇒「委任、委託」。
「emission」の「e-」はここでは「外」の意を付与する接頭語。「外に(ある使命を持って)送られること」⇒「放出」。
「omission」は「反対方向に(ある使命を持って)送られること」⇒「省略、脱落」。
「permission」の「per-」はここでは「完全に」の意を付与する接頭語。「完全に(ある使命を持って)送られること」⇒「許可」。
「submission」の「sub-」は「下」の意を付与する接頭語。「下に(ある使命を持って)送られること」⇒「服従」
「transmission」は「別の場所に(ある使命を持って)送られること」⇒「伝達」「伝動」。

動詞「dismiss」の「dis-」は「分離」を表す接頭語。「向うへ送り出す」⇒「去らせる」が原義で「解散させる」「解雇する」「退ける」等の意で使われています。