「お言葉を返すようですが」

下記はKazuo Ishiguro の When We Were Orphans の1節です。

‘With all respect, sir. The ambition which I just confided to you is hardly the whim of a moment. It’s a calling I’ve felt my whole life.’

この「With all respect,」の文字通りの意味は「全ての尊敬と共に」になります。これでも何となく意味は通じますが、E-Gate では「with (the greatest) respect」=「相手への反論を控えめに述べるときの改まった言い方」と解説してあります。ネットで調べると「with all due respect」を「お言葉ですが」「失礼ですが」「もっともですが」「恐れながら」「お言葉を返すようで恐縮ですが」と説明しています。

逆に「お言葉を返すようですが」を「日米口語辞典」(朝日出版社)(往年のベストセラーで朝日出版社はこれで儲けたお金で本社を建て替えたという話もあります)で調べてみると「I don’t mean to contradict you, but …」(contradictは「否定する」の意)」と解説しています。著者の知人の1人もこの辞典の編集に参加した経緯があり編集の舞台裏も知っていますが、アメリカ的な言い方のように思います。Google 翻訳では日本語を文字通り英語に置き直して「It seems to return your words」でした。これでも通じるとは思いますが「I don’t mean to contradict you, but …」はちょっと長いですが日常よく使われる言葉ですし、「with all due respect」よりも日本人の感覚に合っているように思います。