合意寸前とみられていた米中貿易交渉が暗礁に乗り上げた。ワシントンでの閣僚級協議は平行線に終わり、米国は制裁関税の対象を中国からの全輸入品に広げる「第4弾」の詳細を13日公表すると発表した。両国は交渉継続では一致したが、根底にある国家システムを巡る対立の溝は深い。世界景気の最大のリスクである米中衝突は再び激化する懸念が強まってきた(5月12日の日経朝刊)。

事の発端はトランプ大統領が選挙公約に掲げた対中国の貿易赤字削減だが、これだけなら今の中国はアメリカと事を構えるのは得策ではないということでアメリカに譲歩したものと思います。

しかし、貿易戦争の裏でもう1つ行われていたのは、テクノロジーの世界で中国の躍進に脅威を抱いているアメリカの産業界が今中国を叩いておかなければやられてしまうということで仕掛けた将来の覇権争いです。

ところが一党独裁の中国は国家主導経済の修正は全く受け入れられないということで、土壇場で交渉が決裂。但し、交渉は継続。

北朝鮮が核を手放さないように、中国も国家主導経済は譲らないでしょう。米中の関税合戦はすでに経済の合理性からは正当化できない規模まで来ているといわれていますが、本当に先行きが暗くなってきました(世界中の株価が下がっています)。一縷の望みは中国が従来のメンツを捨てて交渉継続にしている点です。昔なら戦争ですが今はできません。これから先何が起るのでしょうか。未知の世界に突入するのでしょうか。「美しい調和」の意での「令和」は現実の世界では無理なのでしょうか。