現代貨幣理論とは、現代経済の貨幣が借用書により成立していることを捉え、政府は税収に制約される必要はなく、任意の自国通貨建て国債発行により財政支出量を調整することで、望ましいインフレレベルを目指す経済政策を行うことを理論的主柱としている。
これまでの多くの経済理論では、政府の財政赤字が拡大すれば同時に金利上昇と景気悪化を招くとし、政府の国債発行の拡大は望ましくないとした財政均衡主義が主張されてきた。一方でMMTでは財政赤字拡大では景気悪化を招くとは限らずマネーサプライ増加によるインフレ圧力がかかるのみとしており、この対立から多くの議論を呼んでいる。また、政府は将来の支払いに対して非制限的な支払い能力を有していることから、政府の債務超過による破綻は起こりえないとし、赤字国債発行の限度はインフレ率によって示されるとしている。ただし、支持者からも全ての国家で通用する理論ではなく、基軸通貨国又は政府の借金の外国人保有率や外貨通貨建てのモノの割合が低く、自国民が国債のほとんどを保有している国でしか通用しないと説明されている(ウイッキペデイア)。

基軸通貨国に当てはまるのはアメリカ、政府の借金の外国人保有率や外貨通貨建てのモノの割合が低く、自国民が国債のほとんどを保有している国に当てはまるのは日本である。

黒田東彦日銀総裁は15日午前の衆院財務金融委員会でMMT(現代貨幣理論)に関連して、「財政ファイナンスで大幅なインフレが生じて、国民が大きな負担を負うことは内外の歴史の教訓」とし「日本を含めた先進各国では、中央銀行による財政ファイナンスは認められていない」と指摘した。財政ファイナンスがハイパーインフレにつながる要因に関して、総裁は「通貨安がハイパーインフレの原因となり結果となる大きな要素」とした。また、無制限の財政拡張で需要超過となりインフレを引き起こすとも指摘した。

現在の日本の状況は、政府(地方自治体を含む)が極めて大きな負債を抱えていて、しかもそれが毎年増え続けています。それにも拘わらず、インフレが生じるどころかデフレ脱却に四苦八苦しています。通貨安にもなっていません。日銀は国債(借用書)を発行してお札を刷りますが、その国債も買い戻して国債の半分近くは日銀に保有されています。残りのほとんども銀行が保有しています。国債の金利が低いので買い手がいないのです。即ち、お金をいくら刷っても世の中には流通しないで、「眠っているお金」になっているのでインフレが生じないのでしょう。MMTには『インフレにならない限り』という条件がつきますが、普通に考えれば、このお金が流通し出したらインフレは止められないことになるでしょう。日本の株価も実質日銀が買い支えているという話もあります。自由主義国の経済運営としてはやはり「いびつ」な感じがします。