攻撃型潜水艦、駆逐艦、戦闘機、レーザー・ソナー・レーダー・衛星通信機器等のハイテク部品に必要な永久磁石には所謂「レアアース」が使われている。金や銀などの貴金属に比べて地殻に存在する割合は高いが単独の元素を分離精製することが難しいとされています。

アメリカはこれらレアアースを十分埋蔵しており、1980年代には米国産レアアースは軍需産業の需要を全て賄っていましたが、世界のレアアースの供給の8割までを独占するに至った中国産に価格競争で敗退し、将来商業ベースで産出できる鉱山や、精製して部品にする産業基盤は現在存在しないとされています。ですから、ある意味で、米軍需産業は中国に依存しているといってもいいでしょう。余り知られていないことです。

今、米中貿易戦争が進行中で、関税の掛け合いでは中国は分が悪いみたいなので、中国が本気でアメリカと経済戦争をする決断をすればアメリカへのレアアース供給を止めるかも知れません。そうすればアメリカはレアアースを製造する産業基盤を再構築する必要があり、再構築できたとしても大幅なコスト増になるでしょう(F35A戦闘機1機で 0.2 トンのレアアースを使用)。他に中国がカードとして切れるものに「ある製品に限っての不買運動」「アメリカ国債の大量放出」が考えられます。中国は最近盛んに「愛国精神」を言いだしていますので長期戦に持ち込む戦略(少なくともトランプが再選されるかどうかが判明するまでは)だけは間違いないと思います。