(8)please / if you please / if you would please

「どうぞ、よろしければ」は「please」、丁寧に言えば「if you please」、更に丁寧に言うならば「if you would please」ですが、「あなたが好むならば」「あなたがしたいと思うならば」の意と解すると(pleaseを自動詞として捉える)、何を好むのか、何がしたいのか明白ではありません。英語では通例このような曖昧な表現を好みません。

「if you please」は実は「if it pleases you」(もしそれがあなたを喜ばすならば)であったものが「you」が前に来て「if you please」になった経緯があります。

この「please」はラテン語が語源ですが古フランス語になり英語に入ったという経緯があります。フランス語で「どうぞ」は「s’il vous plait」と言いますが、英語に置き換えると「if it pleases you」です。「please」は、元来、「・・・にとって気にいる」という意味で与格を従え、主語のない形で使われた動詞でした。「if you please」の「you」は元来「与格」であったのに「主語+動詞+目的語」の語順が定着すると「you」が恰も主語のように思われるようになったのです。