■例題
偉大な思想家の思想を咀嚼するには、長期にわたる集中的な読書が必要である。その営みを支援するのに必要なのは、読解力よりむしろ忠誠心である。知識よりはむしろ信念である。「偉大な思想家」とは「理解できること」よりも「理解できないこと」の方から読者が大きな利益を引き出すことのできる思想家のことである。(大阪大入試の英作文問題)

正直なところ、著者には何がいいたいのかよく分かりません。但し文の構造自体は明白なので、今回はできるだけ逐語訳でやってみたいと思います。

(1)「偉大な思想家の思想を咀嚼するには、長期にわたる集中的な読書が必要である。」
「偉大な」は「great」。「思想家」は「考える人」で「thinker」。「思想」は「thought / idea / thinking」。「咀嚼する」を文字通り訳すなら「chew」ですが意味は「かんで食べる」ですので、ここでは「理解する(understand / comprehend / grasp / follow)」と意訳をしなければなりません。「長期にわたる」は形容詞ですので「long-term」。「集中的な」は「intensive / extended」。「読書」は「reading」。これらの単語を使って機械的に翻訳するなら「In order to understand/comprehend/grasp/follow the thoughts/ideas/thinking of great thinkers, long-term intensive/extended reading is necessary. 」

(2)「その営みを支援するのに必要なのは、読解力よりむしろ忠誠心である。」
「その営み」はここでは「長期にわたる集中的な読書をせっせと務めること」を意味していますので「this/that work」で表現してよいでしょう。「支援する」は「support / back up」。「読解力」は「reading comprehension」。「忠誠心」は「loyal sentiment」。「A よりむしろB」は「B rather A」。これらの単語を使って機械的に翻訳するなら「What is needed to support/back up that work is loyal sentiment rather than reading comprehension.」

(3)「知識よりはむしろ信念である」
「知識」は「knowledge / wisdom」。「信念」は「belief / faith / principle」。主語は前の文と同じ「その営みを支援するのに必要なもの・こと」ですので「it」で受けます。It is belief/faith/principle rather than knowledge/wisdom.

(4)『「偉大な思想家」とは「理解できること」よりも「理解できないこと」の方から読者が大きな利益を引き出すことのできる思想家のことである。』
ここは意訳が必要だと思います。例えば『「偉大な思想家」とは、あなたに「理解できること」よりも「理解できないこと」から、より多くを与えてくれる思想家のことである』
(A “great thinker” is a thinker who gives you more from “what you can’t understand” than “what you can understand”.)