政府は閣議で、小泉進次郎環境相が気候変動問題を巡り米ニューヨークで「セクシーに取り組む」と発言した内容について「文脈によって意味することが異なるため、ニュアンスも含めて正確な訳出は困難」とする答弁書を決定しました。小泉氏の発言は、意味が分かりにくいとの声が出ていたようです。答弁書は「英和辞典によれば『(考え方が)魅力的な』といった意味があると承知している」とも付記しました。

実際の発言は次の様に英語であったらしいです。
“In politics there are so many issues, sometimes boring. On tackling such a big-scale issue like climate change, it’s got to be fun, it’s got to be cool. It’s got to be sexy too."

政府の答弁書に「ケチ」をつける積りはありませんが、普通の英和辞典には『(考え方が)魅力的な』といった意味は載っていません。また、「文脈によって意味することが異なるため、ニュアンスも含めて正確な訳出は困難」も言語明瞭・意味不明です。上記のようにちゃんとした文脈がありますので訳出は一応できるはずです。ニュアンスも含めて正確な訳出は、そもそも異なる言語間では極めて限られた名詞(例えば「apple」は「リンゴ」)を除いて無理です。結局、政府としてはこの問題に深入りしたくないということでしょう。

上記の小泉氏の英語を聞いた英語の分かる人は、多分、「政治の場には、非常に多くの案件があって、中には退屈なものもあるよ。気候変動のような規模の大きな問題にチャレンジするなら、その取り組み自体が楽しげなもの、カッコよさげなもの、セクシーなものでなくっちゃね!」と受け止めたと思います。
ここでの「sexy」は「口語」で「very appealing; exciting; desirable; stimulating」の意です。例えば「Acid rain is politically sexy, but it hasn’t half the allure of jobs – Toronto Life」のように小泉発言に沿ったような使い方がされます。

しかしながら、「it’s got to be fun, it’s got to be cool. It’s got to be sexy too."」はいかにもアメリカ人の気を引くような台詞ですが、果たして発音等も含めて日本人が使うのに適した場面であったかは疑問の残るところではあります。アメリカのパーテイの席で酒を飲みながら、日本人がこの台詞を吐いたらきっと皆の注目を引いたとは思います。