「wit」と聞くと、日本語の「ウイット(機知、機転)」を思い浮かべることが多いと思います。そうすると、表題の意味を「機転の終わりで」と解釈してしまい「?」となってしまいます。

しかし「wit」「wits」には「知力(intelligence)」の意もあります。He has quick wits. は「彼はわかりが早い」の意。ですから、表題は「知力の終わりで」⇒「途方に暮れて」「当惑して」の意になります。She was at her wit’s end with the difficult problem. は「彼女はその難問を前にしてどうしたらいいかわからず途方に暮れていた」の意。「wit」は元々「知る」が原義で「wise」とも関係する語です。

「wit」を使った表現のいくつか:
be beyond the wit of a person : 人の知力を越えている⇒人の手に負えない
lose one’s wits : 正気を失う。反対は「collect/gather one’s wits」。
have/keep one’s wits about one : 冷静さを失わない、抜け目ない
live by one’s wits : (職を持たず)小才をきかせて世渡りする、やりくり算段して生活する
out of one’s wits : 正気を失って、ひどく取り乱して