「選択」1月号の「をんな千一夜」に興味深い観察記事が載っていた。

1人目の女は、週間文春砲をくらった例の安倍政権で官邸主導を牽引する和泉洋人首相補佐官(66)と、不倫関係にあると報じられた厚生労働省大臣官房審議官(兼内閣官房健康・医療戦略室次長)。

週間文春によれば「8月9日に、二人は京都大学iPS細胞研究所(CiRA)の山中伸弥所長に面会するため京都に出張。午前中に山中氏との面会をすませると、ハイヤーに乗り、観光客で賑わう河原町へ。老舗の甘味処でかき氷を注文すると、和泉氏は自分のスプーンで大坪氏に食べさせるなど、親密な様子を見せた。その後、ハイヤーで40分ほどかけて京都市北部の山奥にある貴船神社へも立ち寄った。古くから「恋愛成就を祈る社」として知られる同神社でも、大坪氏が和泉氏にお賽銭を渡したり、腕をからめて参道を歩くなど、終始仲睦まじい様子だった。

国土交通省出身の和泉氏は、安倍政権発足当初から首相補佐官を務め、長期政権で強まる「官邸主導」を牽引する「官邸官僚」の中心人物として知られる。中でも菅義偉官房長官の信頼は厚く、沖縄の米軍基地移設問題や新国立競技場建設、米軍機訓練候補地である鹿児島県馬毛島の買収など、安倍政権が注力する重要課題の対応にあたってきた。加計学園の獣医学部新設問題では、「総理は自分の口からは言えないから、私が代わりに言う」と前川喜平・文部科学省事務次官(当時)に発言したとされる問題(和泉氏は発言を否定)を巡り、国会に招致されたこともある。

ここで論じたいのは、2人の不倫関係ではなく、この審議官の公私混同ぶりとパワハラ体質(山中氏に予算を打ち切ると恫喝したらしい)である。この方、途中入省である。にもかかわらず、ここまで上り詰めたのは「官邸官僚」の中心人物から庇護を受けてきたからだと容易に推察できる、虎の威を借る狐。予算を好きなようにつけ替え、人事に手をつけ、人を窮地に追い込み楽しむ。相手から予算やポストを奪うことで権力の快感を得るタイプなのだろう。

2人目の女は、安倍昭恵さん。
この方も、公私混同を繰り返しているが、上記の女性官僚と異なり、召し上げるのではなく、与えることに終始する。公私混同ぶりは同じだが発露が真逆なのである。「桜を見る会」にお友達を多数招く、「桜を見る会」の仕出し料理を友達の会社に発注する(入札前に内閣官房とその会社は事前打ち合わせまでしていることも判明)。振り返ってみれば森友問題もそうだった。彼女は小学校の建設予定地を値引きするように財務省に働きかけた疑いが持たれているが、彼女自身は、見返りを求めていない。人に便宜を図って見返りを求めず、なぜ人に批判されなければならないのか、人に親切にしてあげているだけなのに何が悪いのかと彼女は思っていると思われる。

「私は劣等感の塊でした。勉強もできなかったし、何の才能もなくて。どうして、私はこんなに何もできないんだろうって思っていました。でも、ある時、神様にお願いごとをするのをやめて、こう祈ったんです。『神様、どうか私をお使いください』。そうしたら、いろいろな人と出会えるようになって、驚くほどほど状況が変りました。それで人と人をつなげていくことが私にあたえられた神様からの使命だと気づいたんです。(中略)総理には努力してなれるわけではない。天命なんです。主人は天のはかりの中で大きな役割を与えられ、私にも大きな役割が与えられたんだと思います(昭恵夫人の城西大学での講演より)。

首相夫人になったことで昭恵夫人に多くの人々(魂胆を持った人を含めて)が近づいてきたことは容易に推察できます。それにより彼女の劣等感も解消され、「与える」喜びで自己実現を果たして行ったのだと思います。彼女にとっては、とても喜ばしいことです。しかし、国民から見れば、公私は区別してもらいたいものです。