全国の学校の授業で昨年4月から、紙の教科書と並行してデジタル教科書の活用が始まった。

しかし、文部科学省はデジタル教科書を「紙の教科書と同一の内容」と定義している。動画などは副教材の位置づけだそうだ。文科省が「紙の教科書と同一の内容」にこだわる理由の1つに、教科書検定制度との整合性らしい。現行法は「図書」を審査の対象としており、動画など紙媒体と異なる内容を教科書として扱うことが法解釈上、難しい事情があるという理由らしい。

全くもって本末転倒の議論である。法解釈を変えれば済む事だ。法解釈を変えて誰が文句をつけるのか?野党?与党?多分、既得権益を持つ教科書会社?

著者は中学生の家庭教師もしたことがあり、当時の英語の教科書については熟知している積りだ。

例えば、上記の「全国の学校の授業で昨年4月から、紙の教科書と並行してデジタル教科書の活用が始まった。」は1例として次のように英訳できる(DeepL 翻訳)
In April of last year, schools across the country began using digital textbooks alongside paper textbooks in their classes.

日本人が英語で一番苦労するのが「発音」であることは異論を挟む人はいないと思う。
英語の発音教育で一番欠けているのは発音そのものより「音節の切れ目がどこにあるか」「どの音節にアクセントを置かなければならないか」が身についていないことだと著者は思っている。デジタル教科書ならば、次の様に視覚に訴えることが可能になる。
In A-pril of last year, schools a-cross the coun-try be-gan us-ing dig-i-tal text-books a-long-side pa-per text-books in their class-es.

更にパソコン上で「正しい」発音をして欲しい「単語」「句」「文」を指定して予め録音された「正しい」発音を繰り返し聞くことを可能にするのは極めて容易なことだ。そうすれば「digital」を「デジタル」などと日本語読みすることはなくなるし、前置詞等には「弱形発音」と「強形発音」とがあることが分かり、普通は「弱形発音」することも自然と身についてくる。デジタル教科書を使えば、英語発音にコンプレックスを持っている先生もデジタル教科書に発音させればよい。外人の先生の役割の殆ども代替してくれるハズ。

英語の授業でのデジタル教科書のメリットをもう1つ挙げるならば、「映像化」である。例えば、上記の英文で使われている前置詞は「in」と「across」であるが、「in」が「ある空間内ある」イメージを持つ言葉であることは、言葉で説明するより映像で示す方が遥かに効率的である。「across」が「平面を横切って」のイメージになることも映像で示した方が分かり易い。英語で「分かった」は「I see.(私は見えている)」で表現するように、言葉そのものは本来「映像化」させるための道具なのである。

著者は英語教科書のデジタル化こそが「日本人の英語下手」から脱却する切り札だと考えている。効果確認検証などという時間稼ぎはしないで、生徒1人にパソコン1台が可能になる時点で即刻切り替えて欲しい。