「社会人のための英語回路構築トレーニング自習帖」著者のブログ

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2014年06月

英語あれこれ(50)

(50)同じ名詞を繰り返す「成句」といわれるものには名詞が無冠詞で使われていることが多いように感じていますが何故ですか?

確かに、日本語にもなっている「door to door」や「face to face」も無冠詞ですね。「arm in arm(腕を組んで)」「day by day(日に日に)」も無冠詞です。「door」「face」「arm」「day」は皆所謂「可算名詞」ですから「a/an」が付きそうなのに付いていないですね。

著者にもその理由は分かりませんが次のようなことが考えられます。
慣用句ですから言い易い方がよい。「door to door」と「a door to a door」のどちらが言い易いですか。
同じ名詞が繰り返されているので「a/an」を付けなくても「形のある」個体のイメージが湧き易い。

「目には目を」という表現がありますが、これには「an eye for an eye」「eye for eye」の両方の表現があります。これは正式には「an eye for an eye and a tooth for a tooth」という表現です。犯した罪と罰の均衡を取る表現ですから、「個体」についてはどうしても「数」を意識しますよね。それで冠詞が付くのだと思います。

英語あれこれ(49)

(49)今回も冠詞についての質問です。「headache(頭痛)」は英・米両方で可算名詞扱いなのに「toothache(歯痛)」は米では可算名詞扱いで、英では何故不可算名詞扱いなのですか?

著者もこのことは前から認識はしていましたが、理由は知りませんでした。これを契機に手元にある情報をつなぎ合わせてみましょう。

「長く続く鈍い痛み、うずき」は「ache」、「鋭い痛み」は「pain」。「ache」は可算名詞。「pain」も「体の特定の箇所の痛み」の意では可算名詞(「苦痛、苦しみ」の意では不可算名詞扱い)。これは英米共通です。
a dull ache(鈍痛)
have an ache in one’s arm(腕が痛む)
complain of aches and pains(筋肉があちこち痛いと訴える)

しかし「…ache」と合成名詞になると英米で認識の仕方に違いが出てきます。

backache, earache, headache, heartache, stomachache, toothacheは米では全て可算名詞扱いで「have a …」という表現になります。

一方Oxford Dictionaryでは「headache」を除きbackache, earache, heartache, toothache全て質量名詞(不可算名詞)扱いになっています。stomachacheに至っては見出し語にもありません。但し「an ear-ache」「a stomach-ache」とハイフォンを入れた表現は権威ある英国の教材でみたことがあります。

手元にある辞書で分かる限り上記単語の初出の時期を調べてみるとheadacheの初出は12世紀以前。toothacheは14世紀。stomachacheは18世紀。

ここから先は著者の推測ですが、「headache」を除き、昔は「have an ache in one’s back(背中が痛む)」、have an ache in one’s ear(耳が痛む)」、「have an ache in one’s heart(胸が痛む)」、「have an ache in one’s tooth(歯が痛む)」のように表現されていたのではないかと思います。それがある時からbackache, earache, heartache, toothacheというような合成語も使われるようになったが、「have a headache」に倣って「a/an」が使われていたものと思います。アメリカではそれがそのまま今日まで続いていますが、イギリスでは1800年頃までに「英文法」の整理が行われた際に、「headache」は昔から使われていたということでそのまま、他については、合成語は不可算名詞、ハイフォンを入れた表現は「ache」が特別に意識され可算名詞扱いということで統一したものと考えます。アメリカ英語にはこのような大々的な英文法の見直しをするという機会はありませんでしたので、今日のような米英の違いがあるものと思います。しかし、ここまでくると「言語習慣」としか説明できません。言葉ですから、文法より現実の習慣の方が優先されます。

英語あれこれ(48)

(48)「time」について使い方が良く分かりません。特に冠詞の使い方について教えて下さい。

「time」の主な使い方について辞書の例に著者の「時間」感を重ねて冠詞の使い方を説明します。

「time」は基本的には「流れる時間」として捉えられます。「流れる時間」は区切りがありませんので基本的な使い方は無冠詞です。
time and space:時間と空間
As time went by we saw less and less of each other.(時が経つにつれ我々はドンドン会わなくなった)
Time flies.(光陰矢のごとし)
時計で何時何分と表すことが出来る時を表します。不可算名詞扱い。「the time」「what time」の形で使われることが多いです。「流れる時間」のどこにある(か)という認識です。
What time is it? / What’s the time? / What time do you have? / Do you have the time?
(何時ですか)。「the」は相手も同じ認識をするハズだ(その発話時点の何時何分という意味)という意識で使われます。
My watch keeps perfect time.(私の時計は正確です)
特定の場所で測られる「流れる時間」の意。形容詞が付きますが時間としての幅が意識されないので不可算名詞扱い。
Greenwich Mean Time:グリニッジ標準時
6 o’clock local time:現地時間の6時
「・・・する時間」の意。これも形容詞が付きますが時間としての幅が意識されないので通例不可算名詞扱い。
The baby loves bath time.(その赤ちゃんは入浴の時間が好きだ)
I think it’s time to go to bed. (そろそろ寝る時間だ)
The train arrived right on time.(汽車は予定通りの時間に着いた)
但し次のように他にも同種のものが意識される「・・・する時間」という場合には可算名詞扱い。A computer screen shows arrival and departure times.(コンピューターのスクリーンには到着する時間と出発する時間がいくつも出ている)。
 時間を量として捉える場合。little water (少量の水)というように不可算名詞扱い。
There’s enough time left.(残り時間はたっぷりある)
He spends most of his time working.(彼は彼の殆どの時間を働いて過ごす)
「流れる時間」を「期間」として区切る場合。「期間」ですから始まりと終わりがあるので「a/an」を伴います。
His injures will take a long time.(彼の怪我は治るのに長い時間がかかるであろう)
after a time(しばらくして)
「経験」の意で使われる場合も始まりと終わりがあるので「a/an」を伴います。
have a good time(面白い思いをする)
have a bad time(ひどい目にあう)
「・・・回」の意で使われる場合には当然可算名詞扱いです。
eat three times a day(1日に3回食べる)
「・・時代」の意で使われる場合も「流れる時間」を「期間」として区切るので可算名詞扱いになります。
in Napoleon’s time(ナポレオンの時代に)
in ancient times(古代に)⇒「古代」には色々な時代が含まれる意識で複数形になります。

英語あれこれ(47)

(47)前回に関連した質問です。ある権威ある英国の教材で「He’s having a bath.」という文に出会いました。なぜ「a bath」と不定冠詞がつくのでしょうか?

「bath」にはある辞書によれば「浴漕」「入浴用の湯水」「入浴(an act of washing your whole body by sitting or lying in water)」等の意味があります。

上記の例文の「bath」を「浴漕」の意で捉えるならば、「浴漕」は個体ですので可算名詞扱いになり「彼は浴漕を1つ食べています」の意になりますが普通こんなことはありません。

「入浴用の湯水」とは「コーヒーカップの中のコーヒー」のイメージで「浴漕の中の湯水」のことです。「Please run a bath for me.(浴漕に水を入れて頂戴)」のように使われます。これも可算名詞扱いです。

「入浴」は英語での説明の通り「行為」です。具体的な行為には始めと終わりがあります(服を脱いでから浴漕に入り、体を洗って、拭いて、そして服を着る等)。この始めから終わりまでが1セットの行為と認識されるので、これも可算名詞扱いです。尚、米では「take a bath」という言い方をします。

「take a walk(散歩する)」「take a look at …(・・・を一目見る)」「take a nap(うたた寝をする)」も同じ使い方です。

「・・・の世話をする」は「世話」に当たる「care」という言葉が「人・動物の面倒を見て必要なものを与えるプロセス」を意味し、このプロセスは単一化できるほど具体化は出来ないので(例えば、犬の世話と親の介護とでは内容がかなり違う)不可算名詞扱いで「take care of …」の表現になります。「care」に形容詞がついても不可算名詞扱いです。He takes good care of his little brother.(彼は弟をとてもかわいがっている)。

英語あれこれ(46)

(46)「朝食(breakfast)」は形容詞がつかないと無冠詞なのに形容詞がつくと何故「a/an」をつけるのですか?

話し手が頭の中に何かを思い浮かべる時、その対象をどのような形で思い浮かべるかで「a/an」「無冠詞の複数形」「無冠詞の単数形」が選択されると理解するのが「話すための英文法」という見地からは大切であると著者は思っています。

「a/an」及び「無冠詞の複数形」の場合が所謂「可算名詞」、「無冠詞の単数形」の場合は「不可算名詞」といわれるものですが名詞そのものにこのような区別があるわけではなく、話し手が頭のなかに何かを思い浮かべる時、その対象をどのような形で思い浮かべるか(認識するか)でその名詞が結果として「可算名詞」になったり「不可算名詞」になったりするという説明の方が説得性に富むと思います。

対象を「形のある具体的な人・物」と認識する場合は「a/an」又は「無冠詞の複数形」が選択されます。「形がある」場合には当然同じようなものが他に複数あることになります。そしてその複数の対象の中から「1つ」だけを取り出す場合に「a/an」が使われ、「複数」取り出す場合には「無冠詞の複数形」が選択されます。「個体」として取り出すことが出来ない場合に「無冠詞の単数形」が選択されるということです。

生きているニワトリは「形がある」ので1匹なら「a chicken」と認識されますが、「鳥肉」になってしまえば「chicken」です。

「材料としてのコーヒー」は「coffee」で、「喫茶店で注文するコーヒー」は「a coffee」とか「two coffees」になります。後者は「コーヒーカップ」に入ったコーヒーが認識されるからです。もしコーヒーの木を売っている植木屋でならば「a coffee」は「コーヒーの木1本」が思い浮かべられると思います。コーヒー豆を専門に売っているお店ならば「a coffee」は「どの銘柄かは分からないが種類としてのコーヒー」が思い浮かべられるものと思います。

以上を前提として「朝食」について考えてみましょう。「朝食」は「個体」としては認識できないので通例「無冠詞の単数形」が選択されます。

ヨーロッパを旅行すると「continental breakfast」「English breakfast」という言葉をよく耳にします。「continental breakfast」は大陸式朝食でコーヒーとパンのみです。「English breakfast」では卵・ベーコン・紅茶などが出てきます。「continental breakfast」「English breakfast」とも「可算名詞」扱いになります。何故でしょうか?

それは「continental breakfast」「English breakfast」の場合には単に朝食ということではなく朝食の「種類」が意識されるからだと説明できます。「continental breakfast」ならコーヒーとパンのみがセットになった「個体」感覚、別の言い方をすれば「絵が描ける」からだと思います。

さて「形容詞+breakfast/lunch/dinner」ですが、「a light breakfast(軽い朝食)」とか「an excellent lunch(すばらしい昼食)」「a heavy lunch(腹にもたれる昼食)」「a simple lunch(簡素な昼食)」は英和辞書に載っている例です。

著者の知る限りでは「breakfast, lunch, dinnerは不可算名詞だが、前に形容詞がつくと可算名詞になる」という説明が行われていますが、何故そうなるかの説明はどの辞書にも説明はありません。著者も従来は「このように形容詞がつくことにより具体的な絵(イメージ)が描きやすくなるのでa/anがつく」という説明をしてきましたが、これらの形容詞はよく見てみると朝食なり昼食を質と量という物指しで「種類」に分類し認識しているとも説明できます。「a light breakfast(軽い朝食)」といえば、アメリカならパンとコーヒー等の飲み物がセットでイメージされるハズです。これが「形容詞+breakfast/lunch/dinner」には「a/an」が選択される認識の背景だと著者は考えています。

何かのお祝いや誰かのための特別の食事にもa/anがつきますが(I was invited to a dinner given to welcome the new ambassador.)、この場合には「食事」そのものよりも「晩餐会」「夕食会」というイベントとして認識しているからだと考えられます。イベントは「始まりがあり、終わりがあります」ので1セットのイメージで「a/anがつく」のだと思います。「song(歌)」も個体ではありませんが始まりがあり、終わりがありますので1セットのイメージで「a/anがつく」のだと思います。

イベント(event)も「出来ごと」ですから通例可算名詞です。「accident(事故)」も通例は「出来ごと」ですので可算名詞です。「偶然に」という場合には「出来ごと」のイメージが薄れて「by accident」となり、言語習慣で「成句」になったと説明すれば説得力があると考えます。
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