「社会人のための英語回路構築トレーニング自習帖」著者のブログ

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2019年08月

日本語と英語の表現の仕方の違い(19)

(19)日本語の「タ形」は「話し手の心的態度を表す」ことがある

前に『日本語では「ル形」は「その行為が未だ終わっていない」ことを含意します。一方「タ形」は「その行為が未終わった」ことを含意します』と書きました。

「タ形」は、この他に「話している内容に対する話し手の判断や感じ方(話し手の心的態度)を表す」表現としても使えます。英語では modality といいます。
(1)「あっ、ここにあった」
(2)「そういえば今日は土曜日でした」
(3)「今日は土曜日でしたよね」
(4)「ちょっと待った」

(1) は「あっ、ここにある」よりも「発見」時のホットした気持ちが伝わります。英語では「Here it is.」と現在形で表します。「Here it was.」なら「ここにありました」。
(2) は「忘れていたことを思い出した(想起)」気持ちが伝わります。英語では、今日が土曜日であることは発話時でも現在のことですので現在形を使わなくてはなりません。「Oh, it’s Saturday today.」位が無難でしょう。
(3) は「今日は土曜日ですよね」に比べて同じ「確認」をするにしても、話者の自信のなさみたいなものを感じます。著者は「今日は土曜日ですよね」と「今日は土曜日でしたよね」のニュアンスの違いみたいなものを文字の上だけで表現する力はありませんので会話では自信なさげに「It’s Saturday, isn’t it?」と言うでしょう。
(4) は「ちょっと待て」よりも、同じ「命令」でも「やわらかさ」を感じます。英語では両方とも「Wait a minute.」になると思います。口調でニュアンスを出すだけです。

「お飲物はよろしかったでしょうか」という所謂「マニュアル表現」には、著者はもはやついていけませんが、これも過去の事実を表している訳ではありません。

『「た」=過去』の図式が当てはまることもあり、当てはまらないこともある事例の1つをご紹介しました。

日本語と英語の表現の仕方の違い(18)

(18)「連体修飾節」と「英語の関係詞節」

(1) ドアの開く音が聞こえました。
(2) 私は姉が寝ている横でテレビを見ました。
(3) リサが東京を発つ翌日にサムは東京を発ちます。

(1) の「ドアの開く音が聞こえました」は「ドアの開く」が「音」を修飾しています。ある語句や節を用いて、名詞を修飾することを連体修飾というのだそうです。英語では関係代名詞や関係副詞を使って対応できることが多いです。例えば「私が買った本」は学校で習った「私が買ったところの本」と言えるので関係代名詞が使えます(the book I bought)。しかし、「ドアの開く音が聞こえました」は「ドアの開くところの音が聞こえました」とは言えないので英語の関係代名詞は使えません(「the sound which the door opened」は不可)。
工夫が必要です。「ドアの開く音が聞こえました」で先ず注目して頂きたいのは、聞こえるのは音とか声で声は音です。ですから「hear him go out」と言えば「彼が出ていくのが聞こえる」または「彼が出ていく音が聞こえる」と両方の日本語訳が可能です。ここでは「I heard the door open.」も可能です。「音」に拘るならば「I heard the door opening sound.」または「I heard the sound of a door opening.」

(2) の「私は姉が寝ている横でテレビを見ました」の「姉が寝ている」は「横」を修飾する連体修飾節です。これを英語の関係詞節を使って表現しようとすると「私は姉が寝ているところの場所の横でテレビを見ました」とする必要があります。I watched TV next to / beside the place where my sister was sleeping. しかし少しぎこちない響きはします。My sister was sleeping and I watched TV next to / beside her.の方が自然です。

(3) の「リサが東京を発つ翌日にサムは東京を発ちます」については、「・・・の翌日に」にピッタリの「the next day …」が使えます。The next day Lisa leaves Tokyo, Sam leaves Tokyo.

以上見たように日本語の「連体修飾節」を使った表現を英語にする場合は、先ず英語の関係代名詞や関係副詞が使えるかをチェックし、使えない場合は工夫が必要です。

日本語と英語の表現の仕方の違い(17)

(17)「・・・たら」と「if 節」

(1) 春がきたら、より暖かくなります。
(2) 教室に入ったら、真理が話しかけてきました。
(3) 今晩時間があったら、パーテイに行きます。
(4) 授業が終わったら、友だちとカラオケに行きます。

同じ「たら」ですが
(1)は一般的・習慣的事柄
(2)は発見や過去の出来事
(3)は仮定
(4)は動作の順番
を表しています。この中で「if節」が使えるのは(3)のみです。

(1) は「when」「once」
(2) は「when」「as」「as soon as」
(3) は「if」
(4) は「after」

「・・・たら」は「人生をもう一度やり直せたらどんなにいいだろう」のように英語では仮定法過去を使う場合(How I wish I could live my life again.)や、「・・・したらどうですか」(Why don’t you call a plumber?)等多彩な使い方がされますので「たら=if」と思い込まず「日本語⇒映像化⇒英語」の回路を通って下さい。

日本語と英語の表現の仕方の違い(16)

(16)「・・・とき」と「when 節」

日本語では『家を出るとき「行ってきます」と言います』『家を出るとき「行ってきます」と言いました』と言います。『家を出たとき「行ってきます」と言います』『家を出たとき「行ってきます」と言いました』も通常の状況では変ですが、文法的にはOKです。

日本語では「ル形」は「その行為が未だ終わっていない」ことを含意します。一方「タ形」は「その行為が未終わった」ことを含意します。ですから前の2つはまだ家の中にいて、「行ってきます」と言う/言ったということになり、後者は玄関の戸を閉めた後で言う/言ったということになります。

一方英語の「when 節」の動詞は主節の動詞が現在形であれば現在形を、過去形であれば過去形を使います。即ち『家を出るとき「行ってきます」と言いました』は英語では『家を出たとき「行ってきます」と言いました』と表現しなければなりません(英語話者は現時点でその行為が過去の世界に見えれば過去形を使うということです)。日本語につられて「When I go out of the house, I said, “I’m going.” 」のような英語を書く生徒さんが沢山います。「アメリカに行く前に、猛烈に英語の勉強をした」も英語では「行った前に」と表現しなくてはなりません。

『家を出たとき「行ってきます」と言います』は、通例、変な日本語に響きますが『家を出たとき、いつも山田さんに会います』は自然な日本語です。英語では主文の動詞が現在形ですから「when 節」の動詞も現在形になります。「When I go out of the house, I always see Mr. Yamada. 」。

主節の動詞が現在形であれば現在形を、過去形であれば過去形を使わなければならないというルールは、極めて少ない例外を除いて、守るべき英語のルールです。「彼は、太陽は東から登る、と言った」を間接話法で表せば「He said that the sun rises in the east.」(ハワイではfrom the east)と所謂「時制の一致」は行いません(「太陽は東から登る」は話者の発話時にも現在の世界に見えるので)。

日本語と英語の表現の仕方の違い(15)

(15)「There’s my bag on the table.」は間違いか?

「be 動詞」には2つの意味があります。
(1) SVC文型でS=Cの意味になります。難しい言葉で言えば「繋辞語」としての「be 動詞」です。My bag is black.では「My bag = black」で「私の鞄は黒です」。
(2) 「SV+前置詞+名詞」文型で「ある/いる」の意。即ち「存在」を表します。日本語の「ある」は無生物に対して、「いる」は生物に対して使いますが、「庭の中に木がある」のように生物でも動かない場合は無生物扱いになります。反対に生物でも「今日は鯛があります」のように死んでいると無生物扱いになります。

「There’s …」構文の「・・・」の部分には新情報が来ます。

There’s a bag on the table.は「鞄机の上にあります」と「が」が新情報を表します。「私の鞄机の上にあります」の「は」は既知情報を表しますので「My bag is on the table.」とします。

それでは「私の鞄机の上にあります」(捜していた私の鞄が偶々机の上にあったような場合)は「There’s my bag on the table.」は間違いでしょうか。いいえOKです。以下ネットから転載。

Look! There's the car I was talking about the other day!
見て! 【私がこの前話してた車】ある!

There's the car I used to drive.
【私がかつて運転してた車】がある。

If you need a ride, there's my car outside.
もし車が必要なら(車に乗る必要があるあら)、外に【私の車】あるよ。

Was there my car in the parking lot?
駐車場に【僕の車】あった?

上記の通り、日本語で「・・・がある」と言う場合は上記のように「There’s a …」「There’s the …」の両方が使えます。更に口語では「There’s some books on the table.」と複数を持ってくることもOKです。

しかし「There’s my office in Akasaka.」は「私の事務所赤坂にある」は不自然で「私の事務所赤坂にある」と「My office is in Akasaka.」とすべきです。
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