「社会人のための英語回路構築トレーニング自習帖」著者のブログ

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2020年04月

所謂「分詞構文」について考える(3)

日本で教える英文法で英語を母語とする人が取り上げていない「文法項目」があります。1つは「5文型」で、もう1つが「分詞構文」です。英語を母語とする人が書いた文法書では「5文型」という考え方は全くありませんし、アメリカやイギリスの学校でも教えません。「文法項目」は「現在分詞」「過去分詞」の中で、日本で教える英文法と同じような内容を取り上げています。具体的には前2回で取り上げました。

日本で教える英文法(多くの文法書を含む)では「分詞構文」は次の5つを表すと教えます。NEW CENTURY の巻末に掲載されている「英文法のまとめ」から引用。
(1) 時を表す
Walking along the street (While I was walking along the street) I slipped on a banana skin.
(2) 原因・理由を表す
Being good at mathematics, he hopes to become a scientist.
(3) 条件を表す
Seen from a distance, the tower looked like a pencil.
(遠くから見ると、その塔は鉛筆のように見えた)
(4) 譲歩を表す
Admitting what you say, I still think I am right.
(5) 付帯状況を表す
She lay awake for a long time, thinking of her future.

上記(1)(5)はAJトムソンとAVマーテイネット著の「実例英文法」に書かれている「2つの動作が同時に起る場合」「1つの動作にすぐ他の動作が続く場合」「第2の動作が初めの動作の一部をなすか、初めの動作の結果である場合」に相当します。

(2)は「実例英文法」に書かれている『現在分詞は「as / since / because +主語+動詞」の代用をすることもできます』と同じことです。

「条件」「譲歩」については「実例英文法」では直接は触れていません。

「条件」についてはTurning right, you’ll see the church. (右に曲がると教会がみえます)を例文にしている本もあります。これは「実例英文法」のいう「第2の動作が初めの動作の結果である場合」に相当します。上記(3)の「遠くから見ると」も「右に曲がると」も「条件」とは少し違うように思いますが。。。「遠くから見ると、その塔は鉛筆のように見えた」ではなく「遠くから見た時、その塔は鉛筆のように見えた」、また「右に曲がると教会がみえます」も「右に曲がると(その行為の結果)教会がみえます」のニュアンスだと思います。

「譲歩」の例に挙げられた「Admitting what you say,」は所謂「慣用句」です。「慣用句」の意味がたまたま「譲歩」を表しているだけで「分詞構文」を使っているが故に「譲歩」の意味になるのではありません。

このように見てくると、日本で教える「分詞構文」は「5文型」と同じ様に日本語に置き直す手段という視点が強すぎるように思えます。慣用句を除けば「分詞構文」は接続詞を省いた「省エネ」で、意味上の主語が何であるかだけを注意しておけば、文脈上意味は明らかになると思います。
Walking along the street I slipped on a banana skin.
=I walked along the street. + I slipped on a banana skin.
Being good at mathematics, he hopes to become a scientist.
=He is good at mathematics.+ He hopes to become a scientist.
Seen from a distance, the tower looked like a pencil.
=The tower was seen from a distance. + The tower looked like a pencil.
She lay awake for a long time, thinking of her future.
=She lay awake for a long time. + She thought of her future.
2つの文の繋がりを読者の想像に任せた用法であり、味はありますが場合によっては書いた人のイメージとは異なる解釈が行われる可能性もあります。主に「書き言葉」で使われる理由もこの辺りにありそうです。

所謂「分詞構文」について考える(2)

(4) 現在分詞は「as / since / because +主語+動詞」の代用をすることもできます。即ち、あとに続く動作の理由を説明をすることができます。これも主として「書き言葉」で使われます。
Knowing (= As he knew) that he wouldn’t be able to buy food on his journey he took large supplies with him.
Being a student (Because / As he was a student) he was naturally interested in museums.

2つの動作を行う主語が異なる場合には、現在分詞の前にその主語を明示する必要があります。
The day being fine, we decided to go swimming.

2つあるいはそれ以上の現在分詞を続けて使うことも可能。
Realizing that he didn’t have enough money and not wanting to borrow from his father, he decided to pawn his watch. (彼はお金が足りないことをはっきり理解し、父親に借りたくもなかったので、彼は時計を質屋に入れることにした)

(5) 過去分詞も現在分詞と同じ使い方ができます。
He was aroused by the crash and leapt to his feet.
= Aroused by the crash, he leapt to his feet.(すさまじい音で目を覚まして、彼は飛び起きた)

(6) 慣用句では上記の「決まり」が守られていない場合がある
Strictly speaking, this sentence is not grammatical.(厳密に言うと、この文は文法的でない)
この場合Strictly speaking の意味上の主語は this sentence ではないので、厳密な意味では『誤り』ですが、慣用句として認められています。
次の慣用句も同じ。
generally speaking (一般的にいうと)
talking of …(・・・といえば)
judging from …(・・・から判断すると)
given …(・・・と仮定すると、・・・を考慮に入れると)

所謂「分詞構文」について考える(1)

今回は、多くの方が分かっているようでよく分かっていない所謂「分詞構文」について検討します。

(1) 同じ主語による2つの動作が同時に起る場合
例えば「彼は口笛を吹きながら馬に乗って行った」は「口笛を吹いた」のと「馬に乗って行った」のは同時進行ですので「同時性」を表す接続詞を使って「He rode away. He whistled as he went.」のような「ちゃんとした」英文で表すことができますが、「省エネ」で「He rode away whistling.」と現在分詞を使って表現することもできます。
更に映画の台本などで「彼は片手でロープをつかまえ、もう片方の手を水の中の少年に伸ばす」というような場合は「and」を使って「He holds the rope with one hand and stretches out the other to the boy in the water.」で表現できますが、「省エネ」で「Holding the rope with one hand, he stretches out the other to the boy in the water. 」でも表現できます。上記の通り、この場合は現在分詞を文脈に応じて述語動詞の前にも後ろにも置くことができます。

所謂「分詞構文」を使う究極の狙いは「省エネ」です。「省エネ」故に「誤解」の生まれるチャンスはそれだけ増えることも頭に入れておきましょう。

(2) 同じ主語による1つの動作にすぐ他の動作が続く場合には、初めの動作を現在分詞で表せることが多いですが、この場合は、現在分詞は述語動詞の前に置く必要があります。
「He opened the drawer and took out a revolver.」の場合は「Opening the drawer he took out a revolver.」とします。この場合「Having opened the drawer he took out a revolver.」と完了形の現在分詞を使った方が合理的なようにも思えますが、文脈から問題ないので完了形の現在分詞を使う必要はありません。
しかし「Eating his dinner he rushed out of the house.」は「食べ物のお皿を持ったまま家を飛び出した」イメージになるので「Having eaten his dinner he rushed out of the house.(食事をすますと、彼は家を飛び出して行った)」とした方がよいでしょう。

(3) 第2の動作が初めの動作の一部をなすか、初めの動作の結果である場合は、第2の動作を現在分詞で表すことができます。
He went out, slamming the door.(彼はドアをパタンと閉めて、出て行った
I fell, striking my head against the door and cutting it.(私は転んで、ドアに頭をぶつけ、傷をつくってしまった)
The plane crashed, its bombs exploding as it hit the ground. (その飛行機が墜落し、地上に落ちたとき爆弾が爆発した)⇒「its bombs」が「exploding」の意味上の主語でることに留意下さい。

動名詞の意味上の主語

動名詞の形は「動詞の原形+ing」で、意味は「・・・すること」であることは広く知られています。そして「動名詞」は名前の通り「動詞」としての性格を持っています。動詞は主語の次に来ます。即ち「主語+動詞」で1つの働きをするわけです。ですから動名詞に出会ったら常に「意味上の主語」は何かを考える必要があります。今回は動名詞の意味上の主語について一歩深く考えます。「実例英文法(トムソン/マーテイネット著)を参考にしました。

(1)「Seeing is believing.(百聞は一見にしかず)」や「Reading French is easier than speaking it.(フランス語を読むことは、話すことよりもやさしい)」という場合は『一般的な行為を主語』にしていますので、この場合は文の中に動名詞の意味上の主語を明示する必要はありません。逆にいえば、動名詞が主語に来る場合は一般論(諺を含む)であるということです。

(2)「Tom insisted on reading the letter.(トムは自分が手紙を読むといってきかなかった)」のように動詞(+前置詞)に動名詞が直接続くときは、文の主語がそのまま動名詞の意味上の主語になります。

(3)「Tom insisted on my/me reading the letter.(トムは私に手紙を読めといってきかなかった)」のように文の主語が動名詞の意味上の主語と異なる場合は、動名詞の前に意味上の主語となる名詞の所有格又は目的格を持ってくる必要があります。文語では代名詞の所有格が使われますが、口語では目的格を使うことが多いので目的格をお勧めします。特にstop を prevent の意で使う場合は目的格です。名詞の場合も「'」をつけた所有格ではなく目的格の方が普通です。日本の多くの文法書は所有格のみを使っていますので、付け加えさせて頂きました。
例文:
I can’t stop him writing to the papers.(彼が新聞に投書するのをやめさせるわけにはいかない)
I don’t remember my mother complaining about it.(私は母がそれについて不平をいうのを聞いた覚えはありません)

(4)上記(2)(3)の両方が可能な動詞に上記以外にも次のようなものがあります。
dislike / dread(を恐れる)/ fancy(・・・するなんて驚きだよ)/ involve(・・・することを伴う)/ mean / mind / propose / recollect(を思い出す)/ resent(に腹を立てる)/
save(を省く)/ suggest / understand / approve of / insist on / object to / it’s no good / it’s no use / there’s no point in / what’s the point of
例文をいくつか挙げておきます。
He disliked working late. // He disliked my/me working late.
I object to paying twice for the same thing. // I object to his/him making private calls on this phone.
He resented being passed over the promotion. // He resented my/me being promoted before him.

(5)excuse, forgive, pardon, prevent は動名詞を直接続けることはできません。しかし「所有格・目的格+動名詞」又は「目的語+前置詞+動名詞」を伴うことはできます。
例えば、
Forgive my/me ringing you up so early. // Forgive me for ringing you up so early.
You can’t prevent his/him spending his own money. // You can’t prevent him from spending his own money.

言葉の使い方は一筋縄では行きませんね。辞書を引く時は対応する日本語を探すだけではなく、その使い方もしっかり読みましょう。

walk が使われた成句

このところ「外出自粛要請」のせいか、外に出ると多くの人の「歩く」姿を見かけるようになりました。

(1) walk and chew at the same time
文字通りの意味は「歩きながらガムをかむ」ですが、「歩きながらガムをかむ」のは極めて容易なことです。そこから通常は「can’t walk and chew at the same time」と否定形で使われ「無能な」「不器用な」の意味で使われます。

(2) walk in the park
これも「たやすいこと」の喩え。

(3) walking dictionary
ご存知「生き字引」。

(4) walking papers
「walk」には「ストライキをする」「突然辞職する」という俗語的な意味があり、「let someone walk」は「解雇する」の婉曲的な表現です。ここから「walking papers」は「解雇通知」のこと。「pink slip」も同じですが、これは給与通知が入った袋のなかにピンク色の紙に解雇通知が入っていたことから。「赤紙」は昔の「兵隊召集令状」。
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