「社会人のための英語回路構築トレーニング自習帖」著者のブログ

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勉強方法

注目集まる英語「5ラウンド」反復授業

今朝の神奈川新聞に次のような記事が掲載されていました。 ⇒以降は筆者のコメント。

『1年間で英語の教科書を5回繰り返す横浜市立南高校付属中学校(同市港南区)の授業が注目を集めている。切り口を変えて何度も学習することで、話す・聞く・読む・書くといった総合力が向上し、実用英語技能検定(英検)でも一定の効果が出ている。従来と一線を画す授業は、市内にとどまらず県外の自治体も導入し、広まりを見せる。

新学期が始まった4月下旬、2年生の教室。山本丁友(ていゆう)教諭(26)は絵が描かれたカード6枚を黒板に並べ、英語の音声を流した後、呼び掛けた。「今のストーリーの内容に合わせてカードを並べ替えよう」。教科書を開かずに聞いていた生徒はカードの順番をすらすらと答えていく。⇒「英語の音声を流した後」とありますので「吹き込まれたテープ」を使えば、この部分は誰にでも出来るということです。「教科書を開かずに聞いていた生徒はカードの順番をすらすらと答えていく」ということは、生徒は音声で送られてきた絵(イメージ)を自分の頭の中に再現できているということです。言い換えれば「聞いて分かった」ということです。

開校時の2012年度に取り入れた「5ラウンド制」は、1巡目に絵を見ながら全文リスニングだけを実施。2巡目は音を聞いて単語や短文を正しく並べ替える作業を繰り返す。3巡目は教科書を使って音読。4巡目で一部穴開きの本文を音読し、5巡目で内容を友達に話す。授業は全て英語。50分間の授業の冒頭15分ほどは教科書を使わず生徒間でスピーチやディスカッションを行う。⇒母国語以外の言語を習得する方法としては理にかなっています。

5ラウンド制を採用した同校元英語教諭の西村秀之さん(44)は、前任校で教科書を繰り返すことで生徒の表現力が向上したことが発案のきっかけだったと説明。教科書は他校でも使う「コロンブス21」(光村図書)で150ページほど。「文字からよりも、音からのほうが頭にすんなり入る。同じ内容を年間約100回繰り返すことで、文法や単語も自然と身に付く」と効果を話す。⇒言語習得の正しい順番は「聞く、話す(真似をする)、文字で読む、書く」ですので「文字からよりも、音からのほうが頭にすんなり入る」のは自然な現象です。

その結果、国の目標で「英検3級程度」とされる中学3年生は、導入後に87%が準2級、20%が2級を取得した。現在2年生の後藤匠(たくみ)さん(13)は「知らない単語が出ても自分で想像する力がついてきた。積極的に英語で話すことができるようになって楽しい」と話す。

中高一貫の同校では、他の市立中より授業数が多く、高校受験がないといった特殊事情がある。だが毎年実施する公開授業には教諭や塾関係者、出版関係者ら約200人が全国から視察に訪れる。』

教科書どおりの文法で笑われた。古いらしい(40代男性)

これは今朝の日経「プラス1」に出ていた「(英語学習法での)私の失敗談」にでていたものです。

文字通りに解釈して著者が思い当たるのは「whom」だけです。

確かに教科書では「who-whose-whom」と習いましたが、実際の会話では「whom」は死語となっている(Who did you go with? のように「who」を使います)ようですので「違和感」はあるかも知れませんが「正しい」英語です。

言葉は日々進化していますので、どの言語でも年配者と若者の使う言葉はずれてきますが「教科書どおりの英文法」は「古臭い」ということは決してありません。自信を持って「教科書どおりの英文法」を使いましょう。前にも本ブログで書いたことがありますが、著者は昔アメリカ人から「あなたの英語は聞いていて気持ちがいい」と言われたことがあります。これはきっと「教科書どおりの(手抜きをしない)英文法」でしゃべっていたからだと思います。

因みにアンケートによる勉強法のベスト5は
TOEICやTOEFLの点数を目安にして勉強する
雑誌やサイトなどで見た表現や単語を書き留めて覚える
英語の映画やドラマを数多く見る
英語を読むときは音読する
外国人のいる場所に出向き、英語を聞いたり話したりする

英語を効率的に学ぶ鉄則ベスト5は
忙しくても毎日英語学習を継続する
自分の今のレベルを客観的に把握する
毎日の隙間時間を利用して学ぶ
自分にたりないものを把握・補強する
英語を上達したい理由を明確にし宣言する

長崎通詞の英会話習得法

「本物の英語力」(講談社現代新書)の中で鳥飼玖美子さんが「長崎通詞の英会話習得法」という面白い話を書いておられます。

長崎通詞とは「通訳者」のことです。江戸幕府の直轄地である長崎で通訳の仕事に従事した地方公務員です。代々世襲(男子)。最初のころは中国語を専門にする唐通事、次にポルトガル語の南蛮通詞、鎖国してからはオランダ語専門の阿蘭陀(オランダ)通詞が登場しました。通詞たちは、既に知っている中国語の知識を援用してポルトガル語を学び、次にはその言語知識を生かしてオランダ語を習得しました。幕末に近くなると、西洋列強がアジアに進出し始め、1808年にイギリス船がオランダ船と偽って長崎に入港し薪水や食料を要求し、大騒動になりました(フェートン号事件)。この事件をきっかけに幕府は英語の重要性を認識し、オランダ通詞に英語習得を命じました。彼らはオランダ商館員であるオランダ人から英語を学びましたが、オランダ語訛りの発音になっていたようです。1824年に英国の捕鯨船が来航し、乗組員の通訳を命じられた際にはお互い全く通じなかったようです。著者はオランダ語については全くわかりませんが、日本人には非常に発音が難しい言語のようですから、オランダ語訛りの英語では全く歯が立たなかったのかもしれません。

オランダ通詞に「本当の」英語を教えたのはレオナルド・マクドナルドというアメリカ人でした。

ペリーが1853年浦賀に来航した際に、通訳の森山栄之助は「立派な英語を話す人物」として高く評価されますが、この裏には、自らの意志で日本にやってきたあるアメリカ人の貢献がありました。このあるアメリカ人、ラナルド・マクドナルドは、1848年、漂流民を装って北海道・利尻島に上陸します。インディアンの血をひくマクドナルド(母がネイテイヴ・アメリカン、父は白人)はインディアンの故郷が日本であると信じ、日本に強い憧れを抱いいて密航したわけです。上陸後、彼は、当時の慣例に従って、長崎に護送され、そこで奉行所の取り調べを受けることになります。その時の通訳にあたったのが、少しだけ英語が話せたオランダ語通詞、森山栄之助でした。英語を学習する必要性を強く感じていた森山や他の幕府の通詞は英語を母国語として話すマクドナルドから生きた英語を学ぶ決意をし、日本語を学びたがっていたマクドナルドは逆に通詞から日本語を学ぶことになります。但しマクドナルドは禁制を犯して入国した犯罪者であるため、日本語と英語の交換授業は、牢の格子を通して行われました。これが、日本人が直接アメリカ人教師から生きた英語を学んだ最初です。翌年4月、マクドナルドは漂流者引き取りに来航したアメリカの軍艦に引き渡されますが、森山栄之助はその後も通訳として重用され、日米修好通商条約の交渉等で活躍しました。森山栄之助について書かれた本も何冊かあるようです。

森山は『諳厄利亜(アンゲリア)語林大成』という英和辞書の写本を持参し、そこに載っている約6千の単語をマクドナルドに発音してもらい、それをカタカナ表記し、それを発音してマクドナルドに正しく発音できるまで直して貰ったとのことです。森山は夜になって帰宅してからも、或いは道を歩きながらも、英語を口にしていたようです。

2つのことを付け加えたいと思います。
(1) 通詞たちは、既に知っている外国語をベースにして次の外国語を習得していきましたが、1つの外国語を知っていると次の外国語はかなり楽に身につくということです。著者の娘が属する宣教師の会で、日本にやってくる外国人の宣教師の日本語習得スピードをみていて経験的にこのことは言えます。私の娘は英語の帰国子女ですが、それをベースに今ではポルトガル語、スペイン語を流暢に話します。
(2) 森山栄之助たちは、レオナルド・マクドナルドというアメリカ人に発音して貰い、自分たちで発音し、そして徹底的に直しても貰いました。これが外国語の発音を身につける王道です。特に「直して貰う」というプロセスが大切です。日本の学校、英語学校でもこのプロセスが十分でないという話をよく耳にします。非常に残念なことです。生徒の発音矯正ができるということは英語教師の「a must」です。

外国語学習における「手書き」の効用

私たちは手で同じ漢字を何回も何回も書いて覚えました。それで実際に正しく書くことができました。

ワードプロセッサーが日本に導入された時、作家の堺屋太一さんが「これから日本人は漢字が書けなくなるだろう」と言われましたが、実際その通りになりました。

鳥飼玖美子さんの「本物の英語力」(講談社現代新書)の中でミシガン・メソッドという英語教授法で著名だったラド教授の『自分の手で外国語を書くと、定着するのだ』という言葉が紹介されています。

帰国子女を観察していても、音声だけで英語を使っていた年齢の子どもは帰国して直ぐに英語を忘れてしまいますが(但し、英語の音は忘れていません)、ノートにきちんと英語を書いて勉強した子どもは英語を忘れないようです。我が家の2人の子どもたちも同じでした。手を動かすことで単語や語句やセンテンスが脳の中に記憶されやすくなるのは確かなようです。

最近は英単語を書くにしても手書きでなくパソコンを使うと思いますが、外国語学習における「手書き」の効用を享受するには「音節」を意識してインプットするとよいと思います。例えば「思いやりのない」を意味する「インコンシダラット」ならば「in-con-sid-er-ate」のように意識的に打ち込むとよいでしょう(最初はcon-sid-erを覚える。それに接頭語の「in」、接尾語の「ate」をつける)。正しい発音を覚えることも出来て一石二鳥です。英文を読むだけでなく、時にはその英文を、自分でパソコンで書いて覚えて下さい。

訳すことの効用(2)

鳥飼さんは次の日本語を例にして「日本語を英語に訳すことの効用」について述べておられます。
「それほど多くのジャーナリストが、このネタを報道しているわけではない」

著者は「英文法の重要性」の中で「頭の中の絵(イメージ)をよく見て一番目立つものが主語、そしてその主語から目を離さないで、その主語の状態なり動作を観察して、それを動詞にする」ことをお勧めしました。そうすると、この文で一番目立つものは「ジャーナリスト(複数)」で、動詞は「報道する(の否定形)」で「報道しているわけではない」の時制は「現在進行形」または「現在完了形」がよいように思われます。

「それほど多くの・・・が、・・・しているわけではない」の形は受験英語で「Not many …. +動詞」と覚えていると思いますので、それを使います。『Not many journalists 「報道している」』を「主語+動詞」にします。「報道」するは「report」なら大抵の人は思いつくでしょう。ここまでで「Not many journalists are reporting / have reported 」。「報道する」を和英辞書で調べると「cover」という動詞も載っています。逆に「cover」を英和辞書で調べると色々な訳語が載っていますが、基本的には「すっかり覆う」のイメージです。これで語彙も増強されるでしょう。

「are reporting / have reported」の目的語の「このネタ」には「this news」「this information」「this story」「this item」等が思い当たりますが、文脈から「this」でも通じるでしょう。「ネタ」を英語に訳すとき、日本語から直接英語を引きだそうとせずに「絵(イメージ)」を思い浮かべるようにするとよいでしょう。そうすると「このネタ」=「この話」「このニュース」「この情報」「このアイテム」等であることが分かります。

鳥飼さんは、色々な訳が可能であるとした上で「Not many journalists are covering this story.」を提示しておられます。アメリカにいた時よく目にしたり、耳にしたような響きがあります。
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