「社会人のための英語回路構築トレーニング自習帖」著者のブログ

Thank You for Visiting Me! 「英語赤ひげ先生」による「知っている英語」を「使える英語」にするための「理論」と「教材」を一挙に無料公開しています。

英語

共通テスト(英語)寸評

初めての大学入学共通テストが17日、2日間の日程を終えた。大学入試センター試験が暗記型学習への偏りを招いたとの批判から導入が決まった共通テストは、思考力をより重視する方針を掲げた。知識だけでは歯が立たない問題は増えたものの、盛りだくさんの情報を読みこなす力も必要になり、物事を深く考える力の測定には課題を残した。(日経 18日朝刊)

同紙によれば、『英語のリーデイングは、英文が昨年のセンター試験に比べて約1千語多い約5千語となり、多くの受験生が「時間がなかった」と漏らした』とのこと。「時間がなかった」原因で考えられるのは次の2つ。
従来のセンター試験を年頭において受験対策した。
英文を読むとき、最後まで読んでから日本語に置き直し、その日本語から理解する「従来のやり方」が未だ主流。

上記△里笋衒は時間がかかるだけでなく、英語は左から右に情報が流れていく言語なので厳密に言えば邪道です。ザックリいえば、主語から前置詞が出てくるまでで1つの、しかも「一番重要な」情報で、次の前置詞までが「追加情報」です。勉強方法を是非変えて欲しい。先生方のご理解を切に願います。私見ですが、英語の試験では「物事を深く考える力の測定」よりも「盛りだくさんの情報を読みこなす力の測定」が遥かに重要。来年はさらに1千語増やすとアナウンスしたらよい。

英語リスニングでは一部で読み上げが1回になった。この対策は上記と同じ。実際の放送にしろ、会話にしろ2回同じことを言いますか?

英語を長年教えて来ている立場からは、今回の試験は「よい方向」に向かっています。

スマート(smart)

広辞苑によると「スマート」の意は、
からだつきや物の形が細くすらりとして格好がよいさま。「スマートな車体」。
身なりや動作などが洗練されて粋なさま。颯爽。「スマートな態度」。

英語でもイギリス英語では上記の意味で使われます。
You look very smart in that suit.
They were wearing their smartest clothes.
a smart car
この意味では、アメリカでは「well dressed」「stylish」「fashionable」「good-looking」等が使われます。

しかしアメリカ英語では「smart」は主に「intelligent」の意で使われます。
She’s smarter that her brother.
That was a smart career move.
OK, I admit it was not the smartest thing I ever did. (= it was a stupid thing to do.)
The smart money is on Liam Neeson for best actor (=smart people are betting on him).
文脈によっては「ズル賢い」の意にもなりますので使い方は要注意です。

「smart」には「厳しい、激しい、(傷などが)ひりひりする、(打撃などが)強い」の意もあります(ジーニアス英和大辞典)。これは「smart」の語源がこの意であったからです。私の英英では「(of a movement) quick and usually done with force.」と説明しています。
He was struck with a smart crack on the head.
We set off at a smart pace.

更に「精密で高感度な、センサーに敏感に反応する」という意味もあります。
a smart chip(マイクロチップ内蔵のクレジットカード)
a smart house (コンピュータによる集中管理住居)
a smart bomb(スマート爆弾)
著者は「頭のいいカード・家・爆弾」の意だと思っていました。

英語の語順に関するヒント

日本の学校で教える英文法の柱は「5文型」です。「SV」「SVC」「SVO」「SVOO」「SVOC」。しかし、イギリスでもアメリカでも学校では「5文型」なるものは教えませんし、彼らが書いた文法書にも出てきません。

しかしながら、書かれた英語のほとんどは「5文型」に当てはまります。ということはこの語順はコミュニェーションをする上で極めて合理性が高いということでしょう。

「私は きのう 車を 買ったのよ」という日本語を考えてみましょう。普通の会話では、通常、こんな「完璧な」日本語はしゃべらないと思います。色々なパターンがあると思いますが、一般的なものは次のようなものだと思います。
A:「買ったのよ」
B:「何を?」
A:「車」
B:「いつ?」
A:「きのう」
→「どこの?⇒トヨタ」→「いくら?⇒100万円」などなど会話は続きます。

上記のAの部分だけを英語にすると “Bought a car yesterday.” となり「VO」だけで「S」がありませんが、英語のメール等ではよく主語が省略されます。主語が誰だか明白だからです。

もう1つ「私は きのう 夜8時に 東京駅に 着きました。」という日本語を考えてみましょう。
A:「着きました」
B:「どこに?」
A:「東京駅(に)」
B:「いつ?」
A:「きのう」
B:「何時に?」
A:「夜8時(に)」
上記のAの部分だけを英語にすると “Arrived at Tokyo Station yesterday at 8 p.m.”

次のような会話もありえます。
A:「着きました」
B:「どこに?」
A:「東京駅(に)」
B:「いつ?」
A:「きのう 夜8時(に)」
“Arrived at Tokyo Station at 8 p.m. yesterday.”
「きのう 夜8時に」を「1つのイメージ」で捉える場合、英語では「小→大」の順番になります(住所の英語表示を思い出して下さい)。これは英語の重要な「決まりごと」の1つです。

上記は登場人物が「1人称」と「2人称」の場合にのみ許されます。「3人称」が登場する場合は主語の省略は許されません。その意味で「5文型」は有効です。

以上述べてきたことを一般化するなら『コミュニケーションをする場合、「重要な情報から順」に並べる、そしてその情報が同列にあるならば「小→大の順」に並べるのが良い』ということになります。

手製のクッキー/マイホーム/サービス/狭い

「手製の」に対応する英語は2つ。「handmade」と「homemade」。前者は「(家具・衣服などが)手製の」、後者は(飲食物などが)手製の」の意。

「my home」は「私の故郷」の意。「one’s own house」とすべきです。

日本語の「サービス」には「無料の」の意が含まれていますが、英語では「free service」としないと通じないと思います。「morning service」は「朝の礼拝」。「morning special」が所謂「モーニング・サービス」。

「narrow」は「幅が狭い」の意なので「My house is narrow.」は通常は変です。「My house is small.」。

和製英語例:
■オープンカー→a convertible
■ハンドル→a steering wheel
■バックミラー→a rear-view mirror / a driving mirror
■パンク→a flat tire
■ナイター→a night game
■パート→a part-time job/worker
■デパート→a department store
■アパート→an apartment house
■オートバイ→a motorcycle
■マイカー→one’s own car / a private car
■ミシン→a sewing machine
■アイロン→発音は「アイアン」です。

辞書にその訳語がでているからといって使わない方が安全な単語例:
■intercourse :「交際」の意もあるが形容詞をつけないで使うと大変なことになります。
■go-go :「活発な」の意もあるが「a go-go girl」は「ゴーゴーダンサー」の意。「active」の方が安全。

濃い

日本語では同じ「濃い」でも英語では異なる表現を使う場合があります。

(1) 「色が濃い→例えば「濃い緑色」→dark green。反対は「light green」。「strong and dark」の意味なら「a rich deep red(濃紅色)」という使い方もあります。後者は染色の度合いが強い場合に使われるようです。
(2)「液体が濃い」→「どろっとした」イメージの時→thick(例えば “thick soup”)。「thick」は「厚みがある」イメージです。
(3)「液体が濃い」→「濃度(濃い、薄い)」がイメージされる時→strong(例えば “strong black coffee”)。上記(2)との境目は微妙です。「この御茶は濃い」をDeepL翻訳させたら「thick」「strong」の両方が提示されました。「strong」は「強い」イメージがあるので「コーヒー」「お茶」に使われた場合は「味・香りが強い」イメージが出るのではないでしょうか。
(4)「液体・蒸気が濃い」→「先が見通しにくい」がイメージされる時→dense/ thick/ heavy。しかし「a deep fog」とは言わない。
(5)「関係が濃い」→close/thick。「a close friend」。“Blood is thicker than water.”(諺)。
(6)「中身の濃い話」→ a substantial speech / a story with a lot of substance
(7)「疲労の色が濃い」→ He’s very tired. / He’s exhausted.

『「濃い」=「thick」』でOKな場合と駄目な場合がありますが、他の単語でも名詞を除いて日本語と英語が1対1で対応することは先ずありません。昔、日本語と英語を1対1で対応させた英語の大学受験参考書がバカ売れしましたが、これは当時の大学入試問題が限定された意味での文脈でしか作成されなかったので結果オーライだけだったのです。この参考書は当時の受験生には多大の貢献をしましたが、副作用も大きかったと言わざるを得ません。

Archives
記事検索
livedoor プロフィール

eigoakahige

Categories
QRコード
QRコード
  • ライブドアブログ