「社会人のための英語回路構築トレーニング自習帖」著者のブログ

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英語

慣用表現の鍵は副詞

問題:
次の和文を、動詞としては want とget だけを用いて英訳せよ。
「彼女は夫とうまくいかなくて別れたいと思っていたが、実際離婚してみると、孤独感も克服できず、経済的難局も切り抜けられない」

これは「日本人の英語(岩波新書)」に載っていたものです。

「孤独感」「経済的難局」に対応する語は和英では見当たりませんので次を使いましょう。
孤独感= loneliness。経済的難局= financial difficulties。

上記の中の動詞の和訳を辞書で調べます。
■「・・・とうまくいく」:著者の電子辞書に入っている和英では「get along with …」「be / get in good with …」。
■「別れる」:「part from」「break up with」「finish with」「divorce」
■「離婚する」:「divorce」「separate」
■克服する:「overcome」「conquer」「triumph」「get over ...」
■切り抜ける:「survive」「weather through …」「get over …」「carry … through」「come through」

「別れる」「離婚する」だけが「get」を使った動詞が和英辞書にはありません。そこで取りあえず上記の出題和文を DeepL 翻訳にかけてみました。
She wanted to leave her husband because she couldn't get along with him, but when she actually got divorced, she couldn't get over her loneliness and financial difficulties.

「・・・と別れる」を「get」を使って表現しようとすると「・・・から遠く離れて行ってしまう状態をgetする」イメージで「get away from」を使って置き直し、再びDeepL 翻訳にかけてみました。
She wanted to get away from her husband because she couldn't get along with him, but when she actually got divorced, she couldn't get over her loneliness and financial difficulties.
(夫と仲良くできないからこそ、夫から離れ(る)たいと思っていたそうですが、実際に離婚してみると、寂しさと経済的な苦しさを乗り越えられなかったそうです。DeepL 翻訳)。
ということで見事に動詞としては want とget だけを用いて英訳できました。

[awayについて]
E-Gate という英和辞書では次の様に説明しています。
■(視点の置かれたところから)離れて
■距離感を伴うところが off と異なる
現在本ブログで掲載中の The Bridges of Madison County では 次の様な「動詞+away」 を使った表現が行われています。何れも「動詞のイメージ+離れて」のイメージになります。
throw away
go away
be away
carry away
put away
take away
pull away
tear away
roll away
drive away

「日本人の英語(岩波新書)」を書いたマーク・ピーターセン氏は「run, get, want の3つの動詞で聖書の現代訳ができるのではないか」とまで言っています。本当にできるかどうかは著者には分かりませんが、昔「慣用句(成句)」について解説した経験から「ほとんどの慣用句(成句)が動詞のイメージ+前置詞・副詞のイメージ」で説明出来るという実感は著者も持っています。

日本の大学の英文表記

六大學野球校の英文表記を調べてみたところ、東京大学を除いて全て「○○ University」です。早稲田、慶応、明治、法政、立教は全て「私立」であり、且つ「東京」のような具体的な場所や物ではないので東京大学の英文表記である「The University of Tokyo」のように「of」を使うことは、英語の「ルール」としては不可ですので「○○ University」は「正しい」使い方です。

もし名前だから何でもいいだろうという理屈で「University of Waseda」とか「University of Keio」と言ったら、日本に住む英語ネイテヴは異和感を感じると思います。早稲田は「都の西北 早稲田の森に・・・」という歌の通り場所の名前です(実際、都電荒川線に早稲田という停留場があります)ので、英語的には「University of Waseda」はあり得ますが、「私立」ですので、ある意味「矛盾」します。「Waseda University」の方がしっくりきます。

アメリカでは創立者の名前を使った「Harvard University」「Stanford University」等も「of」を使っていません。多分「私立」という背景があるのでしょう。

一方、日本でも有名な「UCLA」は「University of California at Los Angeles」の略で。「州立」なので「of」が使われています。

日本の国立大学の英文表記で「of」が使われている例(日本の国立大学を全部調べた訳ではありません):
University of Tsukuba
University of Toyama
University of Miyazaki
University of the Ryukyus
The University of Tokyo
東京大学だけが「the」を使用しています。東大だけは「特別」という意識が関係者にあるのでしょうか。

動物園の表記も調べてみました。
「上野動物園」のホームページによると英文表記は「Ueno Zoo」ではなくて「Ueno Zoological Gardens」となっていました。しかし、大抵の人は「Ueno Zoo」を使うと思います。旭川市にある「旭山動物園」は「Asahiyama Zoo」。「名古屋の東山動植物園は何故か「Higashiyama Botanical Gardens」です。植物園の中に動物園があるからでしょうか。

「of」は「○○の□□」という時に多用されますが、どんなニュアンスなのでしょうか。
「上野動物園のパンダ」を英語で表現する場合に限って検討します。次のような表現が考えられます(「上野動物園にいるパンダ」の意を除く)。
Ueno Zoo’s pandas
the pandas of Ueno Zoo
Ueno Zoo pandas
「日本人の英語(マーク・ピーターセン 岩波新書)」によれば,一番「所有感」が強い。最も性質を感じるのが。△呂修涼羇屬箸里海函,蓮崕衢格」を使っているので「所有感」が強いのはよく分かります。「my car」は「私が所有する車」ですね。は「名詞+名詞」の形をしており、名詞が2つ続く時は前の名詞は後の名詞を「修飾」するので「最も性質を感じる」という説明も納得行きます(「他の動物園のパンダとは異なり上野動物園で飼育されているパンダ」のニュアンス)。△蓮A of B」のパターンで「AとBとは強い結び付きがある」ということで,鉢の中間ということなのでしょう。つまりこの場合の「of」は「所有」でもなく「性質」でもない便利な言葉、逆に言えば余りインパクトは強くない印象があります。学術論文で多用されると聞いたことがありますが、「客観性」重視の学術論に合った言葉なのかも知れません。

out と off

次の3つの文のニュアンスを考えてみて下さい。
(1) Clean your desk.
(2) Clean out your desk.
(3) Clean off your desk.

答えは、
(1) 机を洗って誇りなどを落として綺麗にしなさい。
(2) 机の中を片付けて綺麗にしなさい。
(3) 机の上を片付けて綺麗にしなさい。

「out」は「内から外に」のイメージですが、この「内」の部分は立体(三次元)がイメージされます。テレビでサスペンスを見ていると、殺人事件が起きると警察は「Keep Out」と書かれたテープを張って立ち入り禁止にしますが、入ってはいけない場所は三次元の空間がイメージされます。

一方、「芝生に入るべからず」の場合は「Keep Off the Grass」で「off」が使われますが、これは芝生の場合は立体ではなく平面(二次元)がイメージされるからでしょう。

She took out her raincoat.(洋服ダンスから取り出した)
She took off her raincoat.(脱いだ)

コロナ渦で需要が増えているのは「takeout」ですが、お店が立体(三次元)のイメージ。
飛行機の離陸は「take-off」。滑走路を平面(二次元)のイメージで捉えています。

以上「日本人の英語(マーク・ピーターセ著 岩波新書)」を参考にまとめました。

I was worried (続)

菅さんがトランプさんに宛てたツイッターについて、ネット上で「間違っている」「いや、正しい」と正反対の意見が述べられています。昨日ブログを掲載した時は全文を入手していなかったので改めて著者の見解を述べます。

菅さんがトランプさんに宛てたツイッター:
I was very worried about you when I read your tweet saying that you and Madam First Lady tested positive for COVID-19. I sincerely pray for your early recovery and hope that you and Madam First Lady will return to normal life soon.

著者の見解:
確かに「I was very worried about you」の部分が過去形になっていることが即100%「今は心配していない」を含意するものではありません。全て文脈で決まってきます。

しかし、この英語の前半部分は「私はあなたのことを大変心配していました、あなたの・・・というツイートを読んだ時」のメッセージを送っています。トランプさんは「誤解」はしないでしょうが、本当は「私はあなたのことが大変心配になりました、あなたの・・・というツイートを読んだ時」と表現した方が、より正確に表現できたハズと思います。意地悪く解釈すれば「何か他のことでトランプさんのことを心配していた時にトランプさんのツーとを読んだ」とも受け取れます。

つまるところ「I was married.」と「I got married.」の違いと同じようなものです。前者はwasという状態を表す動詞を使っているのに対して後者はgotという動作を表す動詞を使っているからです。「I got married.」は「結婚した」という事実を述べるだけですから、今はどうなっているかには全く言及していないのです。一方「I was married.」と聞いたら多分殆どのネイテヴは、今は独身だと考えるでしょう。小生の結論は「I got very worried about you」とすべきだったです。

a, the, 無冠詞、単数、複数

英語に関して日本人が最も苦手とする分野です。

これを克服するには、各名詞が実際の文章の中で何故そのように使われているのかを確かめながら読んで、その感覚を身につける以外の方法を思いつきません。

次は The Bridges of Madison County の冒頭のパラグラフですが、各名詞について上記の視点から検討してみます。

There are songs that come free from the blue-eyed grass, from the dust of a thousand country roads. This is one of them. In late afternoon, in the autumn of 1989, I’m at my desk, looking at a blinking cursor on the computer screen before me, and the telephone rings.

■songs:複数ですので「複数のsong」の意味を伝えてきます。「a song」なら「1つの(始めと終わりのある)歌」の意。「碧眼の草、千の田舎道の塵から自由になる歌がある(DeepL 翻訳)」からは複数の歌が想像されますので「a song」や「the song」は選択しにくいです。「the songs」はどうでしょうか?この場合は「例の複数の歌たち」のイメージになり、読者に「例の?」とそこで思考停止にさせてしまいます。ですので「songs」と無冠詞の複数形以外の妥当な選択肢はありません。
■the blue-eyed grass:「grass」と聞いたら「形のない草、草地、青野菜」等を思い描くと思います(人によって思い描くものは異なると思います)。敢えて不定冠詞「a」を付けたら「警官、ポリ公」をイメージするかも知れません。「青い目のポリ公から自由になる」単独では意味を持ちますが、次にfrom the dust of a thousand country roadsが来るので、読者は「?」となるでしょう。「blue-eyed grass」と形容詞をつけても人によって思い描くものは異なると思います。そのため作者が描く絵と読者が描く絵とを一致させるために「the」をつけたものと考えます。
■the dust:of a thousand country roadsで修飾しているので「特定」の意識が働いて「the」。
■a thousand country roads:説明の必要がありません。
■In late afternoon:「in a late afternoon」だと「ある日の昼下がりに」になりそうですが、「特定の日の午後に」には「on」が慣習的に使われるので不可。「in the late afternoon」ならば「特定」しますが、読者と情報を共有するのは無理。結局「無冠詞」しか選択肢はありません。
■in the autumn:of 1989で修飾され「特定」の意識が働く。
■my desk:my は意味を決める観点からは「the」と同じ。
■a blinking cursor:コンピューター上のカーソルは、持って行かれた場所で点滅しています。そして、そのカーソルは完全に形がありますので「a」又は「the」。「the」ならば「特定」しますが、読者と情報を共有するのは無理。
■the telephone:大抵の家では固定電話は通例1台しかないので、文脈から特定出来るという意識で「the」。
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