「社会人のための英語回路構築トレーニング自習帖」著者のブログ

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コラム

エンパワーメント(empowerment)

経営用語は英語をそのまま使っているものが多いですが(例えば「管理部門」のことを「バック・オフィス」)、この「エンパワーメント」も20年前くらいに盛んに使われました。日本語では「権限委譲」と訳されています。

動詞は「empower」で『「em(・・・を与える)」+「power」』の構成になっています。

「〜に権利を与える、権限を持たせる(authorize, license)」の意で用いられることが多く、次の様に使われます。
The police are empowered to search any suspicious person. (警察はどんな容疑者にも所持品検査をする権限を与えられている)
Buyer is not empowered to represent Seller in legal transactions. :契約書で「買い手は法的取引において売り手を代表する権限はないものとする」
Congress is empowered by the Constitution to make laws. (国会は憲法によって法律を制定する権限を与えられている)。

しかし、「empower」には他にも意味があって「〜に力を与える(give power to)」「〜に(…できる)ようにする(make able)」「自由裁量権を与える」の意等でも使えます。
The movement actively empowered women and gave them confidence in themselves.
(この動きは積極的に女性に力を与え、彼らに自信を与えました)

ですから「empowerment」には「権限委譲」の意味だけではなく、権限を委譲された者が出来るように力を貸し、支援することが含意されていると考えるのがよいかと思います。「後は野となれ山となれ」ではないのです。

イニシアテイヴ(initiative)

「イニシアテイヴ」は「イニシアテイヴを取る」のように主に「主導権」の意味で使われています。

「initiative」は名詞ですが、その動詞形は「initiate」で「を始める」の意です。ですから「initiative」には「手始め、開始」の意味が先ずあります。「手始め」⇒「主導権」へと意味が展開されたのです。

英英を引くと、最初に「a new plan for dealing with a particular problem or achieving a particular purpose」と出てきます。英和では「(事態改善への)新規構想、戦略」と出ています(「a government initiative to combat unemployment(失業と戦う政府の新規構想)」。

「initiative」のもう1つの意味は「the ability to decide and act on your own without waiting for somebody to tell you what to do」で「自主性」「進取的精神」のような日本語が対応します。「She did it on her own initiative.(彼女は人に言われてではなく自分の意思でそれをやった」

日本語の「イニシアテイヴ」の意にするには「the initiative」と定冠詞をつけます。「to seize the initiative」で「イニシアテイヴを取る」の意。

恥(shame)

日本語で「恥しくて穴があったら入りたい」という表現がありますが、「shame」の原義も「自分を隠す」です。

同じ「恥しい」でも「きまりが悪い」という意味の場合は「I was embarrassed」のように「embarrassed」が使われます。

「Shame on you!」は「恥を知れ、みっともない」の意の成句。どこかの国の次官のセクハラ発言が報じられていますが、国民の多くが「Shame on you!」と言っているのではないでしょうか。左手の人指し指を右手の人指し指で削るような仕草をされたら「Shame on you!」の意です。

「shame」には「恥」という意味の他「残念なこと」の意もあります。「What a shame about your absence!」は「欠席するなんて何たる恥だ」の意ではなく「あなたが欠席とは残念至極です」の意です。

関係する

4月15日の日経朝刊に次のような記事が出ていました。

小泉元首相が森友学園問題に関して「安倍首相が『妻や私が関係していたら首相、議員をやめる』と話した。あれに端を発している」と語った。
森友学園が建設を目指した小学校の名誉校長に安倍昭恵首相夫人が一時就任した点に触れ「なぜ関係ないと言えるのか。言い訳しているような状況だ」と述べた。

そこで「関係」という言葉をネットで調べてみると次のように出ています。

[名](スル)
1 二つ以上の物事が互いにかかわり合うこと。また、そのかかわり合い。「前後の関係から判断する」「事件に関係する」
2 あるものが他に対して影響力をもっていること。また、その影響。「気圧の関係で耳鳴りがする」「国の将来に関係する問題」
3 人と人との間柄。また、縁故。「あの人とはどういう関係ですか」「友好関係を結ぶ」「父親の関係で入社する」
4 男女間の性的交渉。また、それをもつこと。「妻子のある男性と関係する」
5 (他の名詞の下に付いて)その方面。そういう領域。「音楽関係の仕事」「アウトドア関係の雑誌」

文脈から判断して、お二人とも上記1の意味で使っているものと考えます。しかし、安倍首相は「森友学園が建設を目指した小学校の名誉校長に安倍明恵首相夫人が一時就任したこと」だけでは「関係したことにはならない」との論理としか受け取れない(即ち、敢えて言語的に意味を通そうとすると上記の2の意味で使っているとしか解釈できません)、小泉元首相は「何故そのようなことが言えるのか」という立場です。

安倍首相の論理は「奥さんに浮気がばれた」ときの例の男の言い訳(「一緒に寝たが未だ・・・」)に似ているようにも見えます。例え上記の2の意味で使ったと強弁しても、昭恵さんは首相夫人であり、名誉校長に就任していた事実を森友学園と交渉していた近畿財務局の担当者は知っていたわけですから、それだけで「他に対して影響力をもっている」と考えるのが一般人の感覚です。上記の3の意味でもアウト。国民がバカにされていると感じても不思議ではありません。今になって思えば、確かに小泉元首相が言うように『妻や私が関係していたら首相、議員をやめる』と何故不用意に言ってしまったのか凡そ政治家の発言としては理解に苦しみます。

メリット(merit)

日本でメリットと言えば「利点」などの意味で使われ、「デメリット」と一緒に使用される事も多いです。デメリットはメリットに打ち消しの単語を付けた言葉で「自分に起こる悪い内容」の様な意味で使われます。

しかし、英語の「merit」のニュアンスとは少し異なります。「利点」を英和で引くと「advantage」「plus」「strong point」が出てきますが「merit」は出て来ません。日本語の「メリット」は大抵の場合、英語では「advantage」が対応します。例外的に、スポーツで「技術点」の意味で「テクニカル・メリット」という言葉が使われています。

「merit」の名詞としての使い方例:
長所、取り柄、美点
What are the merits of your plan?(君の計画の長所は何ですか)
手柄、功績、功労
merit system(米:公務員の実力による登用制度)。交通違反により違反点数が累積されるのは「demerit system」と呼べます。せ仮函
(優れた)価値
work of great merit(偉大な業績)
(罰点に対する)賞点
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