「社会人のための英語回路構築トレーニング自習帖」著者のブログ

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英単語

「take」

「take」は古ノルド語の「taka」(触れる、つかむ、捕える)を語源とし古英語「tacan」を経て現在の「take」になりました。ノルド語とはインド-ヨーロッパ語族ゲルマン語派に属する言語の総称。デンマーク語・フェーロー語・アイスランド語・ノルウェー語・スウェーデン語などの諸語をさします。古英語というのは5世紀半ばから12世紀を中心にイングランドで使われ現代英語の祖語にあたる言語のことです。 バイキングによりイングランドに古ノルド語が持ち込まれ、古英語に影響を与えました。他のゲルマン諸語と古ノルド語は当時は相互理解可能であったようです。現在でもポルトガルのポルトガル語(ブラジルでもポルトガル語を話しますがポルトガルのポルトガル語とは異なりこの2つは区別されています)を話す人はスペイン語を理解するようですので、そんな感じだったのでしょうか(但し、スペイン語を話すからと言ってもポルトガル語は理解しません)。古英語に対して、古英語以降16世紀までの英語を中英語、17世紀頃までを初期近代英語それ以降を現代英語と言うようです。

「taka」「tacan」が実際にどのような発音されたのかは知りませんが、何となく「タク」の音が含まれていたのではないかと思い、思い浮かんだ「tax」を辞書(ジーニアス英和大辞典)で調べてみました。ラテン語の「taxare(手で触れて評価する、算定する)」が語源と出ています。一方 Concise Oxford にはラテン語の「taxare(censure, charge, compute)」が語源と出ています。「censure」には今では使われない「評価する、判断する」の意はありますがConcise Oxford は「手で触れて評価する」の意で使っているのかは著者には分かりません。著者には「tax」と「take」につながりがあるようには思えません。「tax」と「taxi」は直感的につながっていると思います。

「tax」を調べていた時に出てきた「taste」はジーニアス英和大辞典にはラテン語の「taxare」が語源と出ていますが、Concise Oxford にはラテン語の「tangere」(意味はtouch) が語源と出ています。前者が正しければ「taste」は「take」と同じ語源ということになりますが、後者が正しければ違います。Concise Oxford には「perhaps」と書かれているので、本当のところはよく分かっていないということでしょう。

ロカ岬(Cabo da Roca)

ユーラシア大陸の最西端がどこかを知っている方は少ないと思いますが、ポルトガルのリスボン郊外のロカ岬です。「ここに地終わり海始まる」の場所です。ここの夕日が沈む光景を見る機会がありましたが、本当に美しい。因みに「Roca」は「ロカ」ではなく「ホカ」と発音されます。「ロカ岬」を見たいと思い「Cape ROKA」と連呼しましたが最初は通じなかったことを覚えています。

「岬」は英語では「cape」「promontory」「headland」。

「岬」は、丘・山などの陸上の先端部が平地・海・湖などへ突き出した地形を示す名称です。英語の「cape」はしばしば「地名」に用いられます。「喜望峰」の英語名は「the Cape of Good Hope」ですが最初は「嵐の岬」と名付けられていたようです。この「cape」は、ラテン語の「caput」(「head」の意味)を語源とし、フランス語経由で英語になりました。「縁なしの帽子」を意味する「cap」も「head」と多分関係がある語のようです(Concise Oxford)。

「capital」は『「capita」(頭)+「-al」(名詞につけて「・・・の性質の」)』。解剖学で使われる「caput」は「頭」の意で複数形は「capita」。

「captain」は後期ラテン語の「capitaneus(長、チーフ)」が語源ですが、元々はラテン語の「caput」(「head」の意味)から出てきた言葉です。

昔「capture」は「動物を捕まえる時には頭を捕まえる」のでこれも関係ある語であると解説されている本を読んだ記憶がありますが、Concise Oxfordでは「capture」は「take」を意味したラテン語からフランス語経由で英語になったと解説しています。「capt-」は「捕える」意味を付与するので「captive(捕虜)」「capable」「capacity」等は皆この「捕える」イメージを持っています。著者は「head」と「catch」のイメージを結び付けるのは少々無理かと思っています。

「parade」

今回は「parade」という誰でも知っている言葉を取り上げました。

「parade」はジーニアス英和大辞典によれば『初出は17世紀。語源は中期フランス語の「parer(準備する)」』と出ています。Concise Oxford によれば『ラテン語で「prepare, furnish」を意味した語がスペイン語とイタリア語を経由してフランス語になり、それから英語になった』ようです。因みにGoogle 翻訳では「パレード」はフランス語でも「parade」です。

「parade」は『「par-」+「-ade」』で構成され「par-」は「準備する」、「-ade」は『「動作」「行動中の集団」「動作の結果・成果」の意の名詞を作る接尾語』です(「escapade」は「escape+-ade」で「はらはらどきどきの冒険」)。ですから「parade」は「前もって準備した行動中の集団」のイメージです。確かにどんなパレードでも入念な準備がされますね。

「prepare」は文字通り「前もって準備する」の意。「prepare」には「(食物・薬・製品など)を作る、調理・調合・製造する」「の覚悟をさせる」「を起草する」の意もありますが、何れも「prepare, furnish」の原義を引きずっています。

「separate」の「se-」は「離れた」の意の接頭語ですから「離れて準備する」⇒「別々に準備する」イメージとなります。「を引き離す、を分ける」の意ですが、「を引き離す、を分ける」のも何かを行う準備作業だと捉えれば原義の延長線上にある言葉です。

「repair」は「再び準備する」から「修理する」の意。

「apparatus」の「ap-」は「ad-」が「p」の前で「ap-」となったもので「方向(・・・に)」の意ですので「・・・に準備する」イメージから「器具一式」の意。

「ward」考察

「ward」には2つの使い方があります。

(1)1つの独立した単語として
(2)「・・・の方向の(へ)」の意」の形容詞・副詞(時に前置詞)を作る接尾語として

(1) は日本では「区」に対応して使われることが多い(多かった)ようです。ジーニアス英和大辞典でも「Chiyoda Ward = 千代田区」と載っています。現在の千代田区のホームページは「Chiyoda City」表記です。著者は外国に手紙を出す時は「Ota-ku」の表記にしています。

この言葉の語源は「見張る、保護する」「見張、保護」でした。このため「病棟、病室、監房」「被後見人」「後見」「監視、監禁」「管理人」の意でも使われます。「区」もこのようなニュアンスを引きずっているハズです。英英では「in Britain : one of the areas into which a city is divided and which elects and is represented by a member of the local council」と説明しています。東京都は決して「city」と呼べる程小さな規模の行政区ではありません。こんな経緯があって、昔は「Chiyoda Ward」と表記していたものを「Chiyoda City」に切り替えたものと推察します。「ward」に関連した語に「aware(・・・に気がついて)」「beware(に用心する)」「wardrobe」「reward」「award」等があります。

「wardrobe」は「ward(保護する)+robe(衣服)」で「洋服だんす、衣装戸棚」の意。「reward」は「re-(後ろ)+ward(見張る)」で「(奉仕・功労など過去のことに対する)報酬」「(過去の悪事に対する)報い」の意。この「re-(後ろ)」は「recede(退く)」と同じ使い方。「award」の「a」は「wait」と「await」との関係で分かるように単に「強意」の味付けをするだけです。「良く見張る」⇒「そして判定して与える」イメージから「を授与する」「賞」。

(2)は「forward / forwards」「backward / backwards」「toward/towards」「eastward / eastwards」のように使われます。

「climax」と「三角形」の関係

「climax」は「クライマックス」として日本語化しています。ですから英語に関心ある方なら「climax」が『「cli-」+「max(最大)」』で構成された語であると容易に推測できるでしょう。Concise Oxford Dictionary によれば「climax」の語源はギリシャ語からラテン語になった「klimax」で、「はしご」を意味しました。

ジーニアス英和大辞典では「はしご⇒1段ごとに登る⇒頂上」という解説をしていますが、著者は「はしご」を何かにかけた時にできる「直角三角形」の形と関係があるのではないかと思っています。「角をなす直線の交わる点」を「頂点」といいますが、このイメージから作られた語ではないでしょうか。「ピタゴラスの定理(直角三角形の斜辺の長さをc、他の2辺の長さをa、bとすると、a2+b2=c2であるという定理)」を発見したピタゴラスはギリシャの人です。「climax」の語源も元を辿ればギリシャ語です。

「はしご」を何かにかけた時にできる「直角三角形」のイメージからは「はしごは傾いて」います。そうすると「cli-」には「傾斜」のイメージがあるハズです。「cli-」を使った言葉で検討してみます。

「incline」:『「in-(中に)」+「cline(傾斜)」』で「傾ける、傾く」「気持ちにさせる、心が傾く」。
「decline」:『「de-(下に)」+「cline(傾斜)」』で「断る」。ジーニアス英和大辞典では「de-」を「分離」としていますが「下に」と捉えた方がより直線的にイメージできます。
「recline」:『「re-(後)」+「cline(傾斜)」』で「もたせかける」。
「climate」はギリシャ語の「klima」が語源で「slope, zone」を意味しました。「赤道から両極への傾き」具合によって気温、天候に変化が生じることから「気候」の意になったようです。
「climb」:この単語は「cli-」が使われていますが「clay(粘度)」と関係があり「くっつく」イメージのドイツ語系の言葉をルーツとしています。「climb」の意味は「手足を使ってよじ登る」。手足を使ってよじ登るには傾斜が必要ですが、「傾斜」を意識した言葉ではありませんので「climax」と同じ範疇で論じる言葉ではないと思います。

今回は日本で流布している既存の解説に敢えて異論を唱えてみました。
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