「社会人のための英語回路構築トレーニング自習帖」著者のブログ

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英文法の見える化

英文法の見える化(80)−「no 」の後は単数か複数か

「no 」は「a/an」や「the」と同様に「限定詞」でその後に続く名詞の範囲を決めますが「無」のイメージです(「否定」はnot)。

「無」ですからその後に単数が来ようが複数が来ようが意味は同じになりますが、「ジーニアス英和大辞典」には「複数個の所有が普通と考えられる普通名詞は複数名詞を伴う」という記述があります。これは通例「・・・がない」という場合に「単数」で思い浮かべるか「複数」で思い浮かべるかという問題と捉えてよいでしょう。

「複数個の所有が普通と考えられる普通名詞」にはどんなものがあり、そうでないものにどんなものがあるかを英々の例文から拾ってみます。次は「限定詞」としての「no」の使用例です。

No student is to leave the room.(どの生徒も教室を離れてはいけない)⇒「No students are to leave the room.」なら「生徒全員教室を離れてはいけない」のイメージになるでしょう。
There were no letters this morning. ⇒「手紙は複数来る」という潜在意識(have/had は使われていませんが、イメージは「所有」です)。
There’s no bread left.(breadは通例不可算名詞。パンの種類を言う時は可算名詞)
No two days are the same.(どの2つの日を取っても同じなものはない)
No smoking!(禁止)(smokingは不可算名詞)
There’s no telling what will happen next.(次に何が起るか分からない)⇒「there’s no …ing something」は「it is impossible to do something」の意です。
She’s no fool. (= she’s intelligent) ⇒この場合の「no」は「その反対」の意。
It was no easy matter. (= it was difficult) ⇒この場合も「no」は「その反対」の意。

ジーニアス英和大辞典から。
No boy can answer it.
Harold has no car/friends. ⇒「所有する自動車は1台のみ」「友だちは複数」という潜在意識。「複数個の所有が普通と考えられる普通名詞」の一例。
I have no money on/with me. (moneyは通例不可算名詞)

リーダーズから。
There are no clouds in the sky. ⇒「複数個の所有が普通と考えられる普通名詞」の一例。
I have no money on/with me.
in no time (直ちに、すぐに)
It’s no distance from here to the station. (ここから駅までは目と鼻の間だ)⇒この場合の「no」は「その反対」の意。
No one knows.
There is no saying what may happen. (どうなることかさっぱりわからない)⇒「there’s no …ing something」は「it is impossible to do something」の意です。
his belief or no belief(彼の信仰というよりむしろ無信仰)

「I have no child.」とするか「I have no children.」とするかは議論の分かれるところですが、どちらでもよいと思います。著者ならば後者を選択します。

英文法の見える化(79)−the をつけてはいけない最上級はあるか

『複数の中で「一番」という時は最上級にtheを付けるが、1人の人や1つの物の中での性質で「一番」という時にはtheを付けられない』と解説してある英文法の解説書がありますが、これは『通例1人の人や1つの物の中での性質で「一番」という時にはtheを付けない』と理解して下さい。

『複数の中で「一番」』という時は、話者が「特定」する意識を強く持っているので「the」を省くことが出来ないのはよく理解できます。正確に言うならば『3以上の複数の中で「一番」』という時は、「特定」の意識が強いので「the」を省くことが出来ない』ということです。且つ「範囲」を特定するために「in / of」の句を伴います。
This is the oldest theater in London.(これはロンドンで最も古い劇場です)
The youngest of the family was the most successful.(家族の中で最年少者が一番成功した)

テニスの試合を始める前のコールにthe best of three set matchというのがあります。これは「3セットの中で最高を取った方が勝ち」という意味になりますので「2セット先取で勝ち」ということです。

『2つのものの比較』では「This book is better than the other.」のように比較級を用いるのが通例ですが、略式(主に米)では「This book is the best of the two.」もあります。

『通例1人の人や1つの物の中での性質で「一番」という時にはtheを付けない』のは「一番」のニュアンスが「very」に近いからだと考えます。
The village is (the) most beautiful in spring.(その村は春が一番美しい)
The lake is (the) deepest here.(この湖はここがいちばん深い)
「the」をつけるのは米略式といわれていますが、アメリカに英語が渡った後でイギリスでは英文法の整理が行われたという背景があるものと推察されます。

英文法の見える化(78)−接続詞「than」

接続詞(conjunction)とは「語」「句」「文」を結び付ける語のことです。「and」「but」「or」が代表例です。

今回は接続詞「than」の使い方を検討してみましょう。例文は主として「ジーニアス英和大辞典」から。

(1)[形容詞・副詞の比較級に続けて]「…よりも」「・・・に比べて」の意。
His head was throbbing less painfully than before.(彼の頭はそれまでよりもずきずき痛まなかった)。「than before」は一種のイデイオム。
She looks lovelier than ever.(彼女は今まで以上にかわいらしく見える)。「than ever」も一種のイデイオム。
They were more than upset by the accident.(彼らはその事故でとてもあわてた)。「彼らはその事故で狼狽した以上であった」⇒「とても(十二分に)狼狽した」。「more than 形容詞・副詞」は一種のイデイオム。
She regards me more highly than he (does). (彼に比べて彼女の方が私を尊敬している)
She regards me more highly than she regards him. (彼に比べて私のほうを彼女は尊敬している)
It is easier persuading people than forcing them.(人を強制するより説得する方が容易だ)
Nowadays computers are less expensive (than they were).(このごろコンピューターは(以前より)安くなっている)⇒同じ物を時期の早い・遅いで比べるときは、通例than以下は省略)
He accomplished more than what was expected of him.(彼は期待以上のことをなしとげた)
「than節」では前後から分かる部分は省略されるということが分かります。

(2)[関係代名詞的に]「…よりも」「・・・以上に」の意。
He accomplished more than was expected of him.(彼は期待以上のことをなしとげた)
We have more apples than we could eat / than could be eaten in a day.(1日では食べきれないほどのリンゴがある)

(3)[rather, sooner, prefer, preferable, preferablyの後で]「・・・するよりはむしろ、・・・するくらいなら(いっそ)」の意。
Rather than wait for the bus any more, she decided to go home by taxi.(彼女はそれ以上バスを待つよりはタクシーで帰宅しようと決めた)
Sooner than betray her, I'd kill myself. (彼女を裏切るぐらいなら自殺するよ)
I prefer to stay here rather than (to) go alone / going alone.(ひとりで行くよりここにいたい)⇒通例「prefer」は「to」を伴うが「I prefer to stay here (to) go alone.」とは出来ないので「to」の代わりに「rather than」が使われます。preferableについては、上記は「It is preferable for me to stay here rather than …」と書き直すことが出来ます
I like football, but preferably watching from the stands rather than being down on the field.(私はフットボールが好きだ、しかしどちらかと言えばフィールドでやるよりはスタンドから見物している方がよい)

(4)[other, otherwise, else, another, different(ly)などの後で]「・・・よりほかの(に)」「・・・以外に」の意。
She doesn’t respect any person other than her mother.(彼女は母親以外のどんな人にも敬意を払わない)
It cannot be opened otherwise than with a key.(それはかぎを使わなければ開けられない)
This species of butterfly is not found elsewhere than in Alaska.(この種のチョウはアラスカにしか見つからない)
He lives in another house than hers.(彼は彼女の家とは別の家に住んでいる)
a different project from/than what I expected(私が期待していたのと違った計画)⇒「than」を使うのは主に米。

以上(2)(3)(4)も基本的には(1)の延長線上で捉えることができます。全て何らかの「比較の対象」を導入するのに使われています。

英文法の見える化(77)−「倒置(4) 否定・限定を表す副詞・副詞句」

次のような副詞および副詞句は、強調のために文頭に置かれることがあり、その場合には「倒置」が行われます。「so」「neither/nor」については解説済みです。

so
neither/nor
never
nowhere
seldom(めったに・・・しない)
hardly ever(めったに・・・しない)
hardly … when(・・・するとすぐ)
in no circumstances(決して・・・ない)
no sooner … than(・・・するとすぐに・・・する)
not only (A but B)(AばかりでなくBも)
not till(・・・して始めて)
on no account(決して・・・しない)
only by(ただ・・・により)
only in this way(ただこの方法で)
only then/when(その時になってようやく・・・する)
scarcely ever(ほとんど・・・ない)
scarcely … when(するかしないうちに)

以上4回に亘り「倒置」現象が起るケースを見てきましたが、結局「何らかの心のゆらぎ」がある場合に通常の「主語+動詞」の語順が崩れるだけだと言えそうです。

英文法の見える化(76)−「倒置(3) ・・・もまた・・・である」

次のような構文でも「倒置」が可能です。

「・・・もまた・・・である」
次の様な語順になります。即ち、「so」が使われると「倒置」が起るということです。
Bill would enjoy a game and Tom would too.
Bill would enjoy a game and so would Tom.

Bill likes golf and Tom likes golf (too).
Bill likes golf and Tom does too.
Bill likes golf and so does Tom.

A: The boys cheated!
B: The girls did too! / So did the girls!

A: I’m interested in the book.
B: So am I!

「・・・もまた・・・でない」
次の様な語順になります。否定語が先頭に来ると、強い印象を与え「倒置」が起ると解釈して下さい。
Tom never goes to concerts, neither does his wife.

A: Ann hasn’t any spare time.
B: Neither/Nor have I. // I don’t either.

A: I didn’t get much sleep last night.
B: Neither/Nor did I. // I didn’t either.

「万一の should」(主に文字に書いた指示で使われます)
If these biscuits should arrive in a damaged condition please inform the factory at once.(万一このビスケットが損傷した状態でお手元に届きましたら、直ちに工場へご一報下さい)⇒この「should」も「強い」言葉ですので次の様に「倒置」が可能です。
Should these biscuits arrive in a damaged condition please inform the factory at once.

「もし私が・・・なら」
If I were Tom I would refuse.(ぼくがトムなら断るだろう)⇒この「仮定」も強い印象を与えるので次のように「倒置」が可能です。
Were I Tom I would refuse.
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