「社会人のための英語回路構築トレーニング自習帖」著者のブログ

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和製英語が役に立つ

和製英語が役に立つ(34)

[61] プロフェッショナル

日本語では「(ゴルフの)プロ・アマ大会」とか「彼は経理のプロだ」というような使われ方をします。

英語の「プロフェッショナル(professional)」は、その名詞形(profession)が「職業」を意味するように(「What is his profession?」は「彼の職業は何ですか?」)、「知的職業に従事している、専門職の、職業的な、職業上の」が主な使われ方です。勿論「くろうとの、プロの」の意もあります。
Internet users have immediate access to professional advice regarding their personal problems.:インターネットユーザーは自分の個人の問題に関してもすぐに専門家のアドバイスが得られる。
a professional painter:本職の画家

本来の「アマ」と「プロ」との区別は前者が「楽しみ」でやるのに対し、後者はそれで生活するところにありますので「経理」はそれそのものが「仕事」ですので「an expert on accounting」のような表現の方がよいでしょう。「公認会計士」は「Certified Public Accountant(CPA)」。

[62] ボード

日本語で「ボード」は「板」を意味します。

英語の「ボード(board)」の語源は古期英語の「bord」で「厚板、テーブル、舷側」を意味しました。現在では「板」「(特定の目的のための)板、・・・台」「(下宿・ホテルでの)食事」「役員会、取締役会」「ボール紙(card board)」「船側」「回路基盤、配電盤」「(米)入学試験」等多様な使われ方をしますが、全て語源のイメージを引きずっています。「(下宿・ホテルでの)食事」「役員会、取締役会」は夫々「テーブルに座る」イメージからでしょうか。
a floor board:床板
a cutting board:まな板
Board and Lodging:食事付き下宿
a board of directors:取締役会
college board:大学入学試験

以上で本シリーズを終えることにしますが、最後に本シリーズの趣旨を再掲載しておきます。

今、河口鴻三著「和製英語が役に立つ」(文春新書)を読んでいます。表題だけ読んだ時は「何を変なことを言っているのだ」と思いましたが、折り返しに『本来の英語とは違う「和製英語」や、すっかり日本語化した英語の中にこそ、実は英語上達の大きな手がかりがある。日本語として多くの人が知っている英単語が、ネイテイヴの世界では実際にどう使われているのか。それを掘り下げていけば意外な事実が次々と飛び出し、玉手箱のような世界が広がって、知らないうちに英語力がついてしまうのだ』とあるのを見て、「ある意味で」納得しました。

「ある意味で」というのは、和製英語は既に我々がニュアンスまで知っている単語ですので耳で聞いたり、目で見たときに自然と映像化されるからです。「聞く」「しゃべる」は頭の中の絵を映像化したり、映像化したものを音で相手に伝えるプロセスですから、既に日本語と同じ質の高いレベルで映像化できるということは強い武器になります。

但し、
(1)発音を英語風に修正すること(例えば「ウルトラマン」の「ウルトラ」は「アルトラ」に近い)
(2)和製英語の持つニュアンスと英語そのものが持つニュアンスは重なっている部分もあり、重なっていない部分もあるので、それをすり合わせておくこと
が前提になります。この前提こそが「それを掘り下げていけば意外な事実が次々と飛び出し、玉手箱のような世界が広がって、知らないうちに英語力がついてしまうのだ」ということです。

和製英語が役に立つ(33)

[59] コンサルテイング

日本語では「コンサルテイング会社」というような使われ方をします。

「コンサルテイング(consulting)」を辞書で引くと、「相談役(顧問、諮問)の」「診察の」「コンサルタント業」という訳語が載っています。

動詞は「consul」です。語源は「熟慮」を意味したと言われています。現在の意味は「(専門家・権威者)に意見を求める、助言を求める、(医者)に診察してもらう」「(辞書・本など)を調べる」等です。
You should consult a lawyer or accountant about filing the actual paperwork.(書類の整理・保管の実際については弁護士や会計士に相談するのが)よい)
consult a doctor(医者に診てもらう)。「see」より固い表現だと言われます。
consult a dictionary for the spelling(つづりを辞書で調べる)。「look up the spelling in a dictionary」の方が一般的だと言われています。

「医者に診てもらう」「辞書で調べる」のも「(専門家・権威者)に意見を求める」イメージですね。

[60] バランス

日本語では「バランスが悪い」とか「バランスシート(貸借対照表)」というような使われ方をします。

「balance」の語源は「2つのてんびん皿をもった」の意のラテン語です。

「てんびん、はかり(正義・権力の象徴)」の意で使われ、検事を主役としたサスペンスでは「はかり」を時々見かけます。

ここから「均衡、つり合い」、更には「(からだの)安定、平衡、(心の)落ち着き」の意でも使われます。「a man of balance」は「落ち着いた人」の意。「keep one’s balance」は「バランスを保つ」。

会計関係では「差し引き残高」の意になります。「the balance carried」は「繰越高」、「the balance of payments」は「国際収支」。

「the balance」で「残り、残余」の意。「the balance of the party」は「一行の残りの人たち」の意になります。

体操の「平均台」は「balance beam」といいます。

和製英語が役に立つ(32)

[57] エンパワーメント

日本では「権限移譲」と訳されています。

動詞は「エンパワー(empower)」で『「em-(・・・を与える)」+「power(力、能力、権限」』で「(人)に[・・・する]権限(機能、能力)を与える」「(少数派集団など)に政治権力(自立心)を与える」「(従業員)に自由裁量権を与える」の意になります。
The police are empowered to search any suspicious person.(警察はどんな容疑者にも所持品検査をする権限を与えられている)。他の語に置き替えるなら「authorize」です。

[58] キャリア

日本語では「キャリアを積む」とか「(公務員について)彼はキャリア組だ」のように使われています。

英語の「キャリア(career)」は「(一生の)経歴、生涯、履歴」の意で「have a long career in politics(政治家として長い経歴がある)」「She started her career as an actress.(彼女は女優として人生のスタートを切った)」のように使われます。「career woman」は「(生涯の職を持つ)職業婦人」の意。

「職業的な、専門職の」意で形容詞的にも使われます。「a career military man」は「職業軍人」の意です。ですから日本語の「(公務員について)彼はキャリア組だ」が持つ「エリート」のイメージはないと思って下さい。人を紹介するような場合は気をつけた方がよいでしょう。

同じ「キャリア」でも「carrier」は「運ぶ人」「運送屋」の意です。但し「キャリア(career)」は後ろにアクセントがあるのに対し「carrier」は前にアクセントがあります。

和製英語が役に立つ(31)

[55] メリット

日本語の「メリット」は「利点、長所」の意味で使われることが多いですが、英語の「メリット(merit)」は、この「good point」「strong point」「advantage」等の意味の他、「手柄、功績、功労」「(優れた)価値、(賞賛に値する)優秀さ」等の意味でも使われます。

What are the merits of your plan?:君の計画の長所は何ですか
judge him on his own merits:功績によってのみ彼を判断する。
the wage system based on one’s merits:成果主義の賃金体系
work of great merit:偉大な業績。
technical merit:(フィギュアスケートなどの)技術点

[56] アカウント

最近は日本語でも「○○銀行にアカウントを持っている」という様に「口座」の代わりに使う人もいます。

この「アカウント(account)」という言葉は「count(計算する)」という語が含まれているように、元々は「・・・に(数量などを)計算して入れる」→「支出を報告する」意でした。

現在は、通例複数形で「勘定書、(金銭の)計算書、収支決算書、明細書、請求書、会計簿」の意で使われます。
cast accounts:計算する
keep accounts:簿記をつける。TOEIC頻出熟語。
send accounts:請求書を送付する
accounts department:会計課。「Accounting Department」は通例「経理部」。

「勘定、預金口座」の意でもよく使われます。
balance/settle/square an account with him:彼との勘定を清算する
have/open an account with a bank:銀行に口座を持つ/開く
pay the money into his account:その金額を彼の口座に振り込む

米では「(掛け買いする)顧客、得意先」の意でも使います。

「報告、記述、話」「釈明、弁明」等の意でも使われます。最近は「アカウンタビリテイ(説明責任)」という言葉をよく耳にします。

「考慮、配慮」の意で「take account of him」「take him into account」の様に使います。意味は「彼を考慮に入れる」。各種試験ではよく出ています。

和製英語が役に立つ(30)

[53] シェア

日本語では「我々のマーケット・シェアは15%だ」とか「今日の昼食代はシェアしようよ」のように使われます。

英語の「シェア(share)」は名詞では「分け前、取り分」の意で「have one’s fair share(自分の取り分をもらう)」のように使われます。

「割り当て」の意では「You’re not working your share.(あなたは自分の分担をやっていない)」のように使います。

「株」の意でも使われ」ます。「shareholder」は「株主」(米ではstockholder)、「shareholders’ meeting」は「株主総会」。

日本語と同じように「市場占有率」の意でもよく使われます。「have/hold/command a 25% market share」で「25%の市場占有率を持つ」の意。

英語の「シェア(share)」は日本語でも「今日の昼食代はシェアしようよ」と言うように動詞としても使われます。「を分ける」とか「(利害・仕事・感情・情報・考えなど)を分かち合う、共有する」の意で使われます。「Will you share your thought with us?」で「あなたの考えを話してくれませんか」の意。不祥事が起った時の「情報が共有されていなかった」、或いは同じ悩みをかかえる人たちが「自分の経験を他人と分かち合う」というような場合に使えます。

[54] ニーズ

日本語の「ニーズ」は「消費者・住民のニーズにこたえる」というような使われ方がされて「要求」「需要」のニュアンスが強いように感じます。

英語の「need」は「(差し迫った)必要性、理由、義務」「必要なもの」「困った事態、貧困、窮乏」の意になり、日本語の「ニーズ」より「切迫した」ニュアンスがあります。日本語の「ニーズ」は英語では「demand」に近い感じがします。

He feels a need for love.:彼は愛が必要だと思っている。
We have no need of your money.:君の金など必要としていない。
Is there any need for you to do that?:それをする必要がありますか
our basic needs:必需品
people in need:生活困窮者

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